【外壁の汚れ】|汚れの原因や掃除方法・自分で高圧洗浄機を使う際の注意点

「外壁の汚れが気になるけど、どうやって対処すればよいかわからない……。」
「外壁の汚れの原因は?」
築年数がたつにつれて外壁には様々な汚れが蓄積してしまいます。
見た目の印象が悪くなるだけでなく、放置すると外壁の劣化や進んで塗装が剝れたり建材の腐食につながることも。
- 黒ずみ・苔・雨だれなど、それぞれの汚れの原因
- 外壁の汚れの落とし方
- 自分で外壁を掃除する際の注意点
安易に高圧洗浄機を使うことのリスクも解説していきます。
外壁の汚れを掃除する際の参考にして下さい。
外壁の汚れの原因

外壁の汚れは様々な種類があり、中には建物の劣化のサインであるケースも。
汚れの種類 | 特徴 |
---|---|
排気ガス・スス・花粉 | 道路や線路沿いの外壁全体に広がりやすい 濡れると黒ずみ・くすみとなって目立ちやすい |
雨だれ | 窓・ひさし・雨どいの下につきやすい 築年数がたった家に多い |
カビ・苔・藻 | 日当たりが悪く通気性の悪い外壁につきやすい 緑や黒の斑点汚れとなり、美観が悪くなるだけでなく外壁の劣化の原因にもなる |
それぞれの汚れの原因や症状を解説していきます。
特に換気口や排気口の黒い汚れに悩んでいる方は>>外壁の換気扇の黒い汚れの落とし方の記事も参考にして下さい。
原因を正確に把握して、適切な掃除などメンテナンスや予防をしていきましょう。
原因1:排気ガス・すす・花粉
家の前が幹線道路・鉄道沿いなどの場合、家全体に汚れが付きやすくなります。
車の排気ガスやすす(PM2.5など)が空気中に漂って付着するからです。
乾いた状態では目立たなくても、雨や夜露で濡れると黒ずみが目立ちます。
春先は花粉が飛散するので、黄ばみやシミの原因となります。
中性洗剤などで落としやすい汚れ。
ですが、放置すると酸化して外壁の塗膜の劣化を早める可能性があります。
原因2:雨だれ
雨水に含まれた空気中のチリ・ほこり・油分が外壁を流れることで付着します。
窓や雨どいの下など、水切れが悪いところに沿って筋状の黒い汚れがついた状態。
築7年以上経過した住宅で特に目立つ汚れです
黒く目立って見た目の印象が悪い汚れですが、比較的落としやすい特徴があります。
原因3:カビ・コケ・藻
湿度が高く日当たりの悪い面に発生しやすい汚れです。
外壁の表面が乾きにくいので、空気中のカビ胞子・コケの胞子が付着して繁殖しやすいからです。
緑色や黒色の斑点となった汚れ。
カビなどの汚れを放置すると、建材内部まで侵食してしまう可能性があります。
見た目が悪いだけでなく、外壁に塗装する際に密着しにくくなったりひび割れたりする原因にもなりかねません。
根を張る性質があるので、コケやカビ専用のクリーナーで汚れを落としましょう。
汚れが付きやすい家の特徴
外壁の汚れは様々な要因があります。
どんな家が汚れが付きやすいのか、以下をチェックしてみましょう。
特徴 | 理由 |
---|---|
北向きに広い壁がある | 湿気がこもりやすくカビやコケが生えやすい |
幹線道路・線路の近くに建っている | 排気ガスやすすが付きやすい |
近くに木が生えている | 花粉・落ち葉・胞子が飛来する |
白系・淡色の外壁 | 汚れが目立ちやすい |
でこぼこのあるデザインの外壁 | でこぼこに水分やごみがたまりやすい |
汚れの正体を見極め、最適な掃除方法や予防策を選択しましょう!

外壁の汚れに気づいたら早めに対処しましょう。
外壁の汚れの落とし方

外壁の掃除は、汚れの種類によって適した落とし方で行いましょう。
間違った方法で掃除をすると、汚れが落ちないだけでなく外壁を傷つけてしまう恐れがあるからです。
主な5つの汚れそれぞれの落とし方・注意点を確認しておきましょう。
汚れの種類 | 掃除方法 | 注意点 |
---|---|---|
排気ガスなどの黒ずみ | 中性洗剤を使ってブラシでこする | 外壁塗装の劣化に注意する |
雨だれ | 酸性洗剤を塗布してふき取る | 金属部分に使用しない(サビに注意) |
コケ・カビ | コケ・カビ専用のクリーナー | 根絶しないと再発する可能性大 |
ほこり・花粉 | 水洗いか中性洗剤を使ってふき取る | 軽度の汚れのうちに掃除がおすすめ |
雨だれとカビの混合汚れ | 高圧洗浄と専用薬剤の使用 | プロの業者に相談するのがおすすめ |
具体的な手順と注意点を解説していきます。外壁の掃除方法については>>家の外壁の掃除方法で洗剤なども紹介しています。
黒ずみ(排気ガス・スス)の落とし方
- 水で外壁全体を濡らす
- 外壁用の中性洗剤を塗布する
- ナイロンブラシなどで軽くこすって落とす
- 水で丁寧に洗い流す
でこぼこに注意して軽くこするのがポイントです。
強くこすりすぎると塗膜に傷がつく恐れがありますよ。
雨だれの落とし方
- 酸性洗剤を汚れにスプレーする
- 5~10分放置する
- 濡らした布やスポンジでふき取る
- 水でしっかり流す
洗剤が液だれしやすいので、周囲の養生をすると良いでしょう。
腐食や色落ちの可能性があるので、金属部分やアルミサッシに洗剤がかからないように気を付けてくださいね。
カビ・コケの落とし方
- カビ・コケ専用の洗剤をスプレーする
- 20分~放置する
- ブラシで浮いた汚れをこすり落とす
- 水で丁寧に流す
カビ・コケ専用の洗剤は、水洗い不要のタイプもあります。
即効性はありませんが、長期間効果が持続するので予防効果も期待できます。
ほこり・花粉の落とし方
- 全体に水をかける
- 軽くスポンジでこする
- 仕上げにふき取るか自然乾燥
汚れが軽度なうちに掃除をすると落としやすい汚れです。
中性洗剤や水に重曹を溶かしたスプレーを使用すると、汚れが落としやすくなります。
雨だれとカビの混合汚れの落とし方
水や洗剤だけではきれいに落とすのが難しい汚れです。
外壁専用の洗剤を浸透させて、ブラシでこすったり高圧洗浄機を使用したりして落としましょう。
自分で落とすのが難しい場合は、プロの業者に相談してみましょう。
外壁の汚れの掃除が必要な理由
外壁の汚れを放置すると、見た目が悪くなるだけでなく住宅の寿命にも影響を与えます。
外壁の汚れの掃除が必要な理由として3つ挙げられます。
- 資産価値の低下
- 塗装の劣化を早める
- 健康被害
外壁の汚れが付着していると、外観の印象が悪いので住宅の査定に影響します。
汚れは外壁の塗膜の劣化を早めるので、放置すると外壁の内部に入り込んで腐食したりカビが発生したりする可能性も。
カビが生えると健康にも悪影響を与えます。

たかが汚れと考えないで、外壁の汚れは定期的な洗浄をすることが重要です。
外壁の汚れの洗浄におすすめの洗剤
外壁の汚れの種類に応じて洗剤を選びましょう。
ここでは市販されている家庭でも使える外壁洗浄用の洗剤を紹介します。
汚れの種類 | 備考 | おすすめの洗剤 |
---|---|---|
黒ずみ・花粉・ほこり | お風呂や住宅用の中性洗剤でもOK 泡タイプのスプレーが使いやすい | アサヒペン(Asahipen) 外壁・タイル用洗浄スプレー |
雨だれ | 中性洗剤・雨だれ除去洗剤 水垢や雨筋を分解して除去 | 日本ミラコン産業 屋外の洗浄 エクステリア・外カベ洗い 500ml 友和 外壁用クリーナー 水あか・コケ専用 320ml |
カビ・コケ | カビ・コケ専用の洗剤が効果的 カビやコケの根にまで効果を発揮 効果の持続性が期待できる | アルタン 30 SECONDS ワンステップ・スプレー・クリーナー 1L トーヤク コケカビ取り 850ml |
外壁の洗浄に迷ったらまずは中性洗剤や重曹でトライしてみましょう。>>【外壁汚れ落とし】を参考に♪
重曹は水100㎖に小さじ1を溶かしてスプレーにして使うのがおすすめです。
それでも落ちない汚れには専用洗剤を使用してみましょう。特にコケやカビには専用の洗剤が効果的。
即効性はありませんが、再発防止になり長期間効果を実感できるでしょう。
洗剤を使う際は、外壁の素材・種類をチェックして使えるか確認しましょう。
目立たないところで試してから広範囲で使用するようにしたほうが安心です。
外壁の汚れを落とす際の注意点

外壁の汚れを落とす際、いくつか注意しておきたいことがあります。
- 高所の外壁の汚れはプロの業者に依頼する
- 高圧洗浄機での洗浄は水圧に注意
- 近隣に配慮する
高所の外壁の汚れを落とそうと、はしごや脚立を使って作業を行うと転落事故のリスクが高いです。
安全のためにプロに依頼することをおすすめします。>>外壁の高所のコケ取りを自分でする方法の記事も参考にして下さい。
ケルヒャーなどの高圧洗浄機で外壁の汚れを落とすことが可能ですが、サイディングの目地を破損したり塗装を剥がしたり>>トラブルになることもあるのでおすすめしません。
使用する際は、強すぎる水圧で洗浄しないようにしましょう。
外壁を掃除する際の水撥ねや洗剤の飛散には注意が必要です。
近隣に迷惑がかからないようにしっかり養生し、事前に声をかけておくと安心です。
プロの業者に外壁クリーニングを依頼する料金相場
>>外壁洗浄の費用は単価だけでなく、足場代や洗剤費用などを含めた総額をチェックしましょう。
以下は30坪2階建ての住宅の費用の目安です。
洗浄方法 | 単価 | 費用の目安 |
---|---|---|
高圧洗浄のみ | 100~300円 | 約3~5万円 |
洗剤を使用して洗浄 | 300~500円 | 約5~8万円 |
このほかに足場代5~10万円程度がかかる場合もあります。
業者に依頼する際は、必ず見積もりを出してもらって費用の内訳をチェックしましょう。
一式〇円といった記載ではなく、単価や面積、使用する薬剤など詳細な内容を記載する業者に依頼すると良いでしょう。
業者を選ぶポイント
業者に依頼する際は信頼できる業者を選ぶのが重要です。
選ぶポイントは、
- 過去の実績・口コミ
- 料金の明細が明確
- アフターケア体制が充実している
- 外壁洗浄の専門業者
といったポイントで選びましょう。>>外壁洗浄業者の選び方を参考にして下さい。
価格だけで選ばずに、信頼性があり対応力が期待できる業者かどうか見極める必要があります。
まとめ
外壁の汚れは見た目だけでなく、住宅の寿命にも影響を及ぼします。
自分で汚れを落とすこともできますが、掃除方法や洗剤を間違えるとかえって外壁を傷めるリスクがあることには注意が必要です。
軽度な汚れは洗剤やブラシを使って自分で対応してみましょう。
頑固な汚れや高所・広範囲の汚れはプロに依頼することがおすすめです。
汚れの原因を見極め、適切な方法で掃除をすることで、外壁をきれいに保つことができますよ。