外壁掃除の高圧洗浄機の注意点|ケルヒャーなどでの汚れ落としの方法を解説

外壁掃除に高圧洗浄機を使うことには、メリット・デメリットがあります。
広範囲を効率的に掃除できるのがメリットですが、外壁の塗膜を傷つけたり剥がしたりする可能性があることには注意が必要です。
塗膜を傷つけると外壁の保護機能が低下してしまうので、汚れが付きやすくなったり劣化を加速させる原因になったりすることも。
高圧洗浄機を使って外壁を掃除する際は、外壁の素材や状態を確認し正しいやり方で行うことが大切です。

外壁洗浄に高圧洗浄機を使う際の注意点を確認して、トラブルなく外壁をきれいにしたいですね。
- 外壁掃除の高圧洗浄機の使い方
- 外壁を高圧洗浄するデメリット・メリット
- 外壁を高圧洗浄する際気を付けたいトラブル
上記も解説していきます。
具体的な使い方や注意点を確認して、安全にトラブルなく外壁の掃除をしましょう。
外壁掃除で高圧洗浄機を使う際の注意点

外壁の掃除に高圧洗浄機を使う際には、いくつか注意点があります。
- 外壁の材質を確認する
- 水圧の強さを調節する
- ひび割れや塗装剥がれには使わない
- 高所の汚れは無理をしない
- 風がない天気の良い日に行う
- 隣家とトラブルにならないように対策する
使い方を間違えると、外壁の塗装が剝れたり隣家とトラブルになったりする可能性があります。
事前に注意すべきことを確認しておきましょう。
外壁の材質を確認する
外壁の材質を確認することが大切です。
なぜなら、材質によっては水圧によって素材が破損する恐れがあるからです。
モルタル・サイディング・ALSなど、外壁の種類によって水圧に対する耐性が違います。
窯業系サイディングは高圧に弱いので、表面が削れてしまうことも。
外壁の素材ごとに適した水圧設定が必要です。
事前に製品の説明書や施工業者に確認しておきましょう。
水圧の強さを調節する
外壁洗浄時の水圧の強さには注意しましょう。
水圧が強すぎると塗膜が剝れたり、外壁内部に水が浸入して構造物を劣化させたりするリスクがあるからです。
弱めの水圧から始めて、汚れ具合に応じて調整しましょう。
目立たない箇所でテストして、水圧・距離・ノズルを調整することが重要です。
ひび割れや塗装剥がれには使わない
ひび割れや塗装がすでに剝れている箇所には、高圧洗浄機を使用しないようにしましょう。
内部に水が浸入しやすくなり、雨漏りや外壁の劣化の原因となるからです。
洗浄前に劣化した箇所を補修する必要があります。
状況によっては業者に相談することも検討しましょう。
高所の汚れは無理をしない
2階部分や屋根付近など高所の外壁の洗浄は、事故のリスクが高いです。
脚立やはしごを使って不安定な作業をしていると、転倒・落下など事故の危険があります。
高圧洗浄機の延長ノズルを使ったり、足場を設置したりして安全の確保が重要です。
無理をしないで高所の作業はプロの業者に依頼することをおすすめします。>>屋根に高圧洗浄は必要?の記事で高所での作業について解説しています。
風がない天気の良い日に行う
風のない天気の良い日に行いましょう。
高圧洗浄は広範囲に水しぶきが飛び散るからです。
風があると自分や周囲だけでなく、隣家に飛散してクレームの原因になることも。
晴れている日なら、洗浄後に外壁が乾きやすいのでカビやコケの再発も防げるでしょう。
隣家とトラブルにならないように対策する
外壁洗浄で高圧洗浄機を使う際は、隣家への配慮が欠かせません。
水しぶきや汚れの飛散・騒音など、近隣トラブルに発展する恐れも。
事前に「〇月〇日に外壁掃除をします」と一言伝えておくと印象が良くなります。
必要に応じて養生シートなどで、隣家側を保護すると良いですね。
外壁掃除の高圧洗浄機の使い方

外壁掃除をケルヒャーに代表される、家庭用高圧洗浄機で行う際は、正しい手順で操作することが大切です。
基本的な洗浄の流れを確認しておきましょう。
- 高い所から弱い水圧で洗浄する
- ゆっくり移動しながら洗浄する

効率的で安全に高圧洗浄機で外壁を掃除するために確認しておきましょう。
高い所から弱い水圧で洗浄する
高圧洗浄機で掃除する際は「上から下へ」が基本。安全のために弱い水圧から始めましょう。
これは、下から始めると上部の汚れが落ちてきて二度手間になるからです。
いきなり強い水圧をあてると、塗装の剥がれや外壁を傷める原因となることも。
例えば、ケルヒャーを使用する際は、低圧(ソフトモード)にして高所から順に作業をしていきます。
高圧モードは汚れがひどい箇所のみに使いましょう。
ゆっくり移動しながら洗浄する
高圧洗浄の際は、一定のスピードで均一に移動させることが重要です。
急いで動かすと洗浄ムラや損傷の原因になるからです。
同じ個所に長く当てると、塗膜が剝れたり素材が削れることも。
早く動かしすぎても汚れは十分に落ちません。
洗浄の際は1秒に10~15㎝程度の速さで動かすのがポイントです。
ノズルは外壁から30㎝程度の距離をキープしましょう。
外壁を高圧洗浄するデメリット・メリット
高圧洗浄機を使って外壁掃除をすることには、多くのメリットがありますがデメリットも存在します。
メリット | デメリット |
---|---|
頑固な汚れを効率的に落とせる 短時間で広範囲の洗浄ができる 塗料の密着性を高め仕上がりと耐久性が向上する 水の使用量を削減できる | 外壁材や塗膜を傷つけるリスクがある 内部に水が浸入するリスク 近隣への配慮が必要 |
それぞれ解説していきます。
デメリットは外壁が痛む可能性があること
高圧洗浄をすると劣化した塗膜を剥がしてしまう可能性があります。
塗膜が剝れると、外壁が汚れやすくなったり色あせやひび割れの原因となることも。
高圧に耐えられない素材の場合、劣化を促進させるリスクがあります。
隙間から水が浸入すると木材の腐食やカビが発生し、建物の劣化につながります。
水の飛び散りや騒音など、近隣に配慮が必要なこともデメリットとしてあげられるでしょう。
素材の状態を確認して正しい使い方をして、近隣への配慮をするなど適切なやりかたで慎重に対応することが大切です。
メリットは掃除の負担が軽減できること
高圧洗浄機を使うことで、頑固な汚れを効率的に落とすことができるのがメリットです。
ブラシやスポンジでの手洗いよりも時間と手間を省くことができます。
普段のメンテナンスではないですが、外壁塗装前の高圧洗浄は新しい塗料の密着性を高めるために必要不可欠な工程です。
ホースで水を流すよりも、水の使用量を抑えられるという点でも高圧洗浄機を使うことにメリットはあります。

高圧洗浄機で外壁の掃除をすると、時間と労力を節約できます。
一方で、外壁への負荷に注意するを必要があります。
外壁を高圧洗浄する際に気を付けたいトラブル

高圧洗浄機は便器ですが、使い方を間違えると深刻なトラブルを引き起こすリスクがあります。
- 外壁の剥がれ
- コーキングの破損
- 近隣トラブル
注意すべきトラブルを確認しておきましょう。
外壁の剥がれ
高圧洗浄機で塗膜が剝れると、外壁に様々な悪影響を及ぼします。
なぜなら、塗膜は外壁を保護し美観を保つために大切だからです。
劣化した塗膜に高圧洗浄で水圧をかけると、簡単に剥がれ落ちてしまうことがあります。
塗膜の剥がれによって発生する問題
- 汚れの付着が早まる
- 色あせ
- ひび割れ・劣化の誘発
塗膜による保護がなくなると、コケやカビ・ススなどの汚れが直接外壁に付着。
紫外線からの影響を受けて色あせが急速に進むことがあります。
気候の影響を受けやすくなって乾燥や収縮が激しくなり、ひび割れや更なる劣化を誘発されるかもしれません。
塗膜が剝れやすい外壁のサインはこちら。
- 手で触ると白い粉がつく(チョーキング現象)
- 塗膜にひび割れや膨れがある
- 築年数10年以上
築年数が経って塗膜が劣化している外壁に高圧洗浄をするとダメージを与える可能性があります。
コーキングの破損
コーキングが破損することも高圧洗浄によるトラブルの一つ。
高圧洗浄の強い水圧は、劣化したコーキングを剥がしたりひび割れさせたりすることがあります。
新しいコーキングでも、高圧をかけ続けると寿命が短くなります。
コーキングが破損することで雨水が建物内部に侵入しやすくなり、以下のトラブルを引き起こすことも。
- 雨漏り
- 建物の構造部分の腐食
- 白アリ被害
- カビ・結露の発生
水が浸入すると建物の耐久性が低下します。
白アリやカビなどが発生しやすくなり、建物に致命的なダメージを与える可能性があります。
コーキング劣化のサイン
- ひび割れ
- 痩せて細くなる
- 剝れ・浮き
上記のような劣化サインがある場合は、高圧の水を当てないようにしましょう。
近隣トラブル
高圧洗浄の際、近隣トラブルが発生することも。
洗浄の際の水や汚れの飛び散りや、騒音などからトラブルになることがあります。
こういったトラブルは、多くの場合事前に連絡することで防ぐことができます。
いつ高圧洗浄機で掃除をするのか連絡しておけば、印象はかなり変わってくるでしょう。
作業する時間も午前10時くらいからにして、短時間で終わらせると良いですね。

高圧洗浄のトラブルは見えない場所で進行します。
洗浄後に異変がないか注意しておきましょう。
外壁掃除に高圧洗浄機を使うことに関するQ&A
外壁洗浄に高圧洗浄機を使うことに関する疑問にお答えしていきます。
- ケルヒャーなどの高圧洗浄機で外壁のコケはとれますか?
- 外壁におすすめの高圧洗浄機は?
ケルヒャーなどの高圧洗浄機で外壁のコケはとれますか?
ケルヒャーを代表とする家庭用高圧洗浄機で、外壁のコケを除去することができます。
回転ノズルや洗浄剤併用モードがあるモデルは、効率よくコケの掃除ができます。
根が深いコケや劣化した外壁への使用は注意が必要です。
外壁のコケ取りを業者に依頼する費用や判断基準を>>外壁のコケ取りは業者に依頼?の記事で解説しているので参考にして下さい。
外壁におすすめの高圧洗浄機は?
安全性に優れている「中圧タイプ」の高圧洗浄がおすすめです。
ケルヒャー製品でおすすめのモデル
製品名 | 水圧調整 | 高所対応 | 除去性能 | 価格 |
---|---|---|---|---|
K MINI | ○ | △ | ○ | 26,840円 |
K2 サイレント | ◎ | ○ | ◎ | 31,570円 |
K3 サイレントベランダ | ◎ | ◎ | ◎ | 35,200円 |
静音性・重さ・水圧の調整幅などはケルヒャー公式サイトをチェックしてみましょう。
使う目的や環境に合った製品を選びたいですね。
まとめ
高圧洗浄機を使うと外壁掃除は効率的です。
ですが、外壁の素材や状態で使い方によっては外壁を傷めてしまうリスクがあります。
使用前に外壁の素材・劣化状況などを確認することが重要です。
弱い水圧で適切な距離を保って使用するようにしましょう。
広範囲の汚れや高所の作業が必要な場合は、プロの外壁洗浄専門業者に相談することを検討しましょう。
業者に依頼する際は、安心して任せられる業者を選ぶことが重要ですよ。