外壁のコケ掃除|自分で除去する落とし方や予防・放置すべきでない理由を解説

家の外壁にうっすらと緑色の汚れがついている場合、コケや藻が繁殖している可能性があります。
コケが外壁についていると、見た目が悪いだけでなく建物の劣化を早めてしまうかもしれません。
業者に頼むほどではないから、自分で戸建てのコケを掃除したいな、と考える方もいるでしょう。
この記事では、
- 自宅の外壁のコケの掃除方法
- 効果的なコケ取り剤のランキング
- コケ掃除をする際の注意点
- 外壁のコケを放置すべきでない理由
- 外壁のコケの予防策
などを解説していきます。

コケに気づいたら早めの対処することが大切です。
トラブルなく外壁のコケを除去するための参考にして下さい。
外壁のコケの掃除・落とし方

外壁のコケは軽度ならDIYで自分で簡単に掃除することができます。
コケの掃除・落とし方
- スポンジやブラシでこすり落とす
- コケ取りスプレーを使う
- 重曹を使って落とす
家庭でできるコケ掃除の方法を解説していきます。
業者にコケ取りを依頼する判断基準を>>外壁のコケ取りは業者に依頼?で紹介しています。広範囲のコケや根が深い場合は業者への依頼も検討しましょう。
スポンジやブラシでこすり落とす
水を含ませたスポンジやブラシで、外壁のコケは落とすことができます。
軽いコケ汚れの場合、コケは根が浅いからです。
薄い緑の汚れが外壁についている程度なら、柔らかいブラシで優しくこすって落としましょう。
金属のブラシやたわしなどは、外壁を傷つける恐れがあるのでサイディングやモルタルの外壁には向いていません。
コケ取りスプレーを使う
広範囲に広がったコケはコケ取りスプレーが効果的です。
コケの内部に洗浄成分が浸透し、根ごと除去することができるからです。
コケ取りスプレーはホームセンターなどでも手軽に購入することができます。
住宅外壁専用のコケ取りスプレーをコケにスプレーし、放置してから水で流せばOK。
スプレーするだけで洗いながし不要のコケ取りスプレーもあります。
おすすめのコケ取りスプレーは後ほど紹介します。

商品によって放置時間が異なります。
説明書にした合ってた正しく使用しましょう。
重曹を使う
外壁のコケは重曹を使って落とすことも可能です。
重曹は弱アルカリ性。
コケは酸性の環境を好むので、重曹は中和する効果があります。
重曹を使うコケの落とし方
- 重曹小さじ3をぬるま湯500㎖に溶かす
- スプレー容器に入れて外壁に噴霧する
- 15分程度放置してから柔らかいブラシでこする
- 水でキレイに流す
環境にやさしいのでナチュラルクリーニング派におすすめです。
ですが、即効性はなく効果も弱いので、頑固なコケにはコケ取り専用洗剤を使いましょう。

外壁のコケは軽度の場合は自分で落とすことができます。
ですが、高所のコケや頑固で広範囲のコケは無理をしないで業者に依頼することも検討しましょう。
外壁のコケ取り剤おすすめランキング
外壁のコケ取り剤は、成分や使い勝手効果の持続性に差があります。
実際に使ってみた人の評価が高く、成分の信頼性が高い商品をランキングで紹介します。
順位 | 商品名 | メーカー | 内容量 | 価格 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | ワンステップ・スプレー・クリーナー | アルタン | 1ℓ | 1,296円 | ゆっくり効いて効果が持続する 外壁を傷めずこすり洗い水洗い不要 数日から数カ月で徐々に効果が現れる |
2位 | スペースショット 外壁用クリーナー | オーブ・テック | 1ℓ | 3,167円 | 弱アルカリ性の外壁用クリーナー コケだけでなく雨だれや黒ずみにも効果的 環境にやさしく安心 |
3位 | コケとーるスプレー | レインボー薬品 | 500㎖ | 727円 | コケが十分湿るくらい直接スプレーする 分厚いコケには繰り返し散布が効果的 |
4位 | コケカビ取り | ジョイライフ | 4ℓ | 4,099円 | スプレーノズルがついていて遠くに噴射可能 置いたままスプレーができるので初心者も簡単に使用できる |
5位 | コケカビ取り | トーヤク | 850㎖ | 1,300円 | 軽いコケは短時間で除去 分厚く付着している場合は繰り返し散布が効果的 |
※ランキング選定基準は「効果の強さ」「安全性」「価格バランス」を独自に評価した結果
紹介した外壁のコケ取り剤は、すべて水洗い不要です。
薄いコケはすぐに効果を感じますが、分厚いコケには繰り返し散布する必要があるケースが多いです。
スプレーしてから数か月は効果が持続します。予防として散布しておくのもおすすめです。
雨だれの汚れにおすすめのクリーナーは>>外壁の雨だれ汚れを落とす洗剤で紹介しています。
外壁のコケ掃除の注意点

外壁のコケを掃除する際はいくつか注意したいことがあります。
- カビキラーやハイターを使わない
- 熱湯や酢を使わない
- 高圧洗浄機は使わないほうがいい
- 高所のコケ取りは業者に依頼する

外壁を傷めたり変色したりするリスクには注意が必要です。
カビキラーやハイターを使わない
外壁の掃除に塩素系漂白剤(カビキラー・ハイターなど)は使用してはいけません。
なぜなら、塩素系は強すぎるので外壁塗装を変色・劣化させてしまうからです。
例えば、白いサイディング外壁にハイターを使った結果、部分的に黄ばんでしまったという声があります。
光触媒塗装などの場合、化学反応を起こして艶落ちや色ムラが発生してしまうことも。
ハイターやカビキラーは外壁向けではありません。
熱湯や酢を使わない
外壁の苔落としに、熱湯や酢などをかけないようにしましょう。
塗装の膨れや劣化・表面が変質してしまうリスクがあるからです。
- 熱湯を塗り壁(モルタルなど)にかけてひび割れが入った
- 酢を外壁にかけたら表面がざらざらになった
などの事例があります。
高圧洗浄機は使わないほうがいい
外壁のコケを掃除するのに、家庭用の高圧洗浄機の使用はお勧めできません。
なぜなら、水圧で外壁の塗膜が剝れたり目地から水が浸入し内部が腐食したりする危険があるからです。
築年数の経った家は塗膜が劣化しているので、水圧で塗膜がはげる可能性が高いです。
高圧洗浄機を使いたい場合は低圧で30㎝以上離して掃除をしましょう。>>外壁掃除の高圧洗浄機の注意点の記事で高圧洗浄機での掃除の仕方を詳しく解説しています。
高所のコケ取りは業者に依頼する
2階以上の外壁や屋根のコケ掃除は業者に依頼しましょう。
なぜなら、転落事故や作業ミスでかえって費用がかかるリスクがあるからです。
脚立で作業しているとき、高所で作業しているときにバランスを崩して落下したという事故が少なくありません。
プロの業者は高所での作業におけるノウハウがあります。
安全に効率的に高所作業を任せられるので、プロの外壁クリーニング専門業者に依頼しましょう。
外壁のコケを放置すべきでない理由

外壁のコケを放置すると、見た目が悪いだけでなく住宅そのものの劣化につながります。
これは、湿気を含んだコケは表面だけでなく素材の奥まで根を張るからです
外壁のコケを放置したことで起こる影響を確認しておきましょう。
住宅への影響 | 発生する問題 | 補足 |
---|---|---|
美観の劣化 | 緑・黒・茶の汚れが広がり、家全体が古びた印象になる | 白い外壁ほどコケが目立ちやすい 売却時の査定にも悪影響 |
塗膜の劣化 | コケが塗膜を破壊し、ひび割れ・チョーキング(粉吹き)現象が発生する | チョーキングがでたら再塗装を検討しましょう |
水分の侵入 | コケが根を張ったことで表面に微細な亀裂ができ雨水が侵入。 内部の断熱材や木材が腐食・カビ発生 | 目地やつなぎ目からの浸水に注意 |
断熱性能の低下 | コケで壁内の湿気が増す 断熱材が本来の性能を発揮できず、冷暖房効率が悪化 | 光熱費が無駄にかかる |
アレルギー・健康被害 | コケが胞子を放出し、呼吸器系・アレルギー症状の悪化につながることも(特にお子様や高齢者のいる家庭は注意) | カビと混在しているケースも多い |
コケは水分を含むので、外壁の塗装を劣化させる原因に。
外壁の表面だけでなく、下地や構造材まで痛むと外壁の張替え・補修費用が数十万円~100万円以上かかることがあります。
外壁のコケは放置せずに、気づいたらすぐに対処しましょう!
外壁のひび割れやシーリングの劣化から雨漏りにつながることもあります。
コケは外壁劣化の一因として、国土交通省:「木造建築物の維持保全・維持管理について」に明記されています。
外壁のコケ掃除に関するQ&A
外壁のコケ掃除に関することをQ&Aで解説していきます。
- 外壁のコケの原因は?
- 外壁のコケの予防する方法は?
- モルタルなどの外壁はコケが生えやすい?

外壁のコケは風通しが悪く湿気がたまりやすい所に生えやすいです。
外壁のコケの原因は?
外壁のコケは、空気中のコケの胞子が外壁の付着して繁殖します。
特に日当たりが悪く湿気が多い場所では、コケや藻が発生しやすいです。
サイディングや塗り壁など、表面座ざらざらした素材の外壁は苔が根を張りやすい傾向があります。
外壁のコケを予防する方法は?
外壁のコケを予防するには、防カビ効果のある塗料を外壁に塗布することが効果的。
定期的にホースで軽く洗い流すこともおすすめです。
植栽が近かったり風通しの悪い場所・北側の外壁などは苔が生えやすくなります。
地面に軽石などを混ぜたり生垣の風通しをよくしたりするなどの対策をしてみましょう。
モルタルなど塗り壁はコケが生えやすい?
モルタルや漆喰などの塗り壁は、水分を吸いやすくコケや藻が繁殖しやすい素材。
汚れが入り込みやすく、通常のブラシ掃除では汚れが落ちにくいです。
防汚性能のある塗料を塗布したり、汚れが軽度のうちに洗浄を行うことをおすすめします。
まとめ
外壁に生えたコケは、見た目の印象を悪くするだけでなく、建物の劣化を招く恐れがあります。
軽度なうちに、自分でスポンジやブラシ・洗剤などを使って掃除をすると良いでしょう。
コケ掃除をする際は、外壁の塗膜を傷つけないことが重要です。
外壁の素材に合った洗剤や方法で対処して下さい。
高所や広範囲のコケは無理をしないでプロの業者に依頼することを検討しましょう。
外壁にコケを見つけたら、放置をしないで早めに対応することで大切な住宅を守ることができますよ。