外壁の高所のコケ取りを自分でする方法|高圧洗浄機・洗剤での掃除を解説

外壁の高いところのコケが気になるけど、業者に頼むと費用がかかるから自分で何とかしたいと思うことがあるのではないでしょうか。
外壁のコケは外観の美しさを損ねるだけでなく、家の劣化をはやめてしまうので見つけたらすぐに対処する必要があります。
- 自分でできる外壁のコケ取り方法
- 高所のコケの対処法
- コケ取りをする際の注意点
などを解説していきます。
高圧洗浄ならすぐにきれいにできそうですが、外壁の塗膜を剥がしたり内部に水が浸入するリスクがあるので使用には注意が必要です。
手の届く範囲は自分でも落とすことが可能ですが、高所などは業者に依頼したほうが良い場合もあります。
重曹やコケ取り洗剤での掃除のやり方など、コケを掃除する際の参考にしてくださいね。
外壁の高所のコケ取りは無理をしない

外壁の高所のコケ取りは無理をしてはいけません。
はしごや脚立を使って作業をすると、バランスを崩して落下する恐れがあるからです。
特に雨上がりで外壁が濡れている状態だと、滑りやすいので危険。
2階以上の高所のコケ取りは業者を頼ることをおすすめします。
ですが、伸縮ノズルなどを活用すれば、自力で安全にコケ取りができる範囲が広がります。
- 高所用スプレー伸縮ノズル
- 外壁掃除ブラシ
- 外壁洗浄モップ
3m~5m程度伸ばせるツールをホームセンターなどで購入することができます。
とはいえ、2階の屋根に近い場所などは伸縮ツールがあったとしても掃除が難しいです。
外壁のコケを落とす方法
外壁のコケを落とす具体的な方法を紹介します。
- 重曹で自分で落とす
- コケ取りスプレーで自分で落とす
- 高圧洗浄機で自分で落とす
- コケ取りブラシで自分で落とす
- プロの業者に依頼する

手の届く範囲は洗剤などを使ってコケを落とすことができます。
外壁掃除を自分でするやり方は>>家の外壁の掃除方法の記事も参考にして下さい。
重曹で自分で落とす
外壁のコケを重曹で落とす方法を解説します。
重曹で外壁のコケ取りをするのに必要な道具
- 重曹(市販の粉末)
- 水(ぬるま湯の方が溶けやすい)
- スプレーボトル・ バケツ・スポンジ
- ブラシ(外壁材に優しいナイロン製がおすすめ)
- ゴム手袋
手順はこちらを参考にして下さい。
- 水100mlに対して重曹大さじ1〜2を溶かしてスプレー液を作成する
- コケ部分にまんべんなくスプレーする
- 5〜10分放置する
- ブラシでこすってコケや汚れを浮かせる
- 水道水で十分にすすいで乾燥させる
重曹は弱アルカリ性なので、コケが含む酸性物質を中和して剥がれやすくしてくれます。
環境にやさしく手軽に試せますが、広範囲や根の深いコケには効果が薄い可能性があります。
コケ取りスプレーで自分で落とす
外壁のコケ取り専用スプレーは、手間をかけずにコケを落とすことができます。
以下はおすすめのコケ取りスプレーです。
商品名 | 内容量 | 価格 | 使い方 |
---|---|---|---|
コケとーるスプレー | 500㎖ | 727円 | 水洗い不要 |
コケカビ取り | 4ℓ | 4,099円 | 水洗い不要 |
スペースショット 外壁用クリーナー | 1ℓ | 3,167円 | 水洗い不要 |
ワンステップ・スプレー・クリーナー | 1ℓ | 1,296円 | 水洗い不要 |
レインボー薬品 コケとーるしっかり原液 | 200㎖ | 1,045円 | 水洗い不要 |
雨上がりや曇りの日など、薬剤が乾きにくい日がおすすめ。
紹介したのは、苔の生えた部分に均一にスプレーして、放置後するだけでコケがきれいになるタイプです。
スプレーを選ぶ際は使用可能な外壁材を確認し、水で流すタイプは薬剤が残らないようにしっかり流しましょう。
高圧洗浄機で自分で落とす
高圧洗浄機を使って自分でコケを落とすこともできます。
ですが、高圧洗浄機は外壁の塗膜を剥がしてしまったり、内部に水が入り込んだり悪影響を及ぼすリスクがあります。
高圧洗浄機を使っても大丈夫かどうか、外壁の素材を確認してから使うようにしましょう。
水が跳ねて近隣の洗濯物にかかるなどのトラブルにならないように配慮することが重要です。
高圧洗浄機を使う際は>>高圧洗浄機は外壁が痛む?をチェックしてから掃除をしてくださいね。
外壁コケ取りブラシで自分で落とす
根の浅いコケや狭い範囲に発生したコケは、ブラシを使ってこすり落とすこともできます。
- 水をかけてコケをふやかす
- 中性洗剤や重曹スプレーをかける
- 一定の方向に力を入れすぎないでブラッシングする
- 上から水をかけて流す
力を入れすぎると外壁が削れることも。
柔らかいブラシで力を入れすぎずにこする程度にしておきましょう。
プロの業者に依頼する
外壁のコケはプロの業者に依頼するのがおすすめです。
家庭では対応できない高所・広範囲のコケや外壁が劣化しているようなケースでも安全・確実に作業してもらえます。
施工の流れ
- 現地調査
- 足場設置(高所作業の場合)
- 外壁材に応じた洗浄方法・洗浄剤の選定
- 低圧洗浄や専用ブラシ洗浄
- 必要に応じて撥水・防カビ処理の追加
業者に依頼した際の費用の相場は>>外壁洗浄の費用相場を参考にして下さい。
業者に依頼する際は>>信頼できる業者選びが大切です。
複数社から見積もりを取って費用やサービス内容を比較検討しましょう。
外壁のコケを落とす際の注意点

外壁のコケを落とす際にはいくつか注意したいことがあります。
- カビキラーやハイターは外壁に使わない
- 熱湯や酢でコケ取りをしない
- 高圧洗浄機でコケを落とさない
- 高所のコケは業者に依頼する

外壁のコケを落とそうとして劣化を早めないようにしてくださいね。
カビキラーやハイターは外壁に使わない
カビキラーやハイターなどの漂白剤を外壁に使わないようにしましょう。
こういった塩素系の漂白剤は、外壁の塗膜を剥がしたり変色させる可能性があるからです。
洗剤を使いたい場合は、外壁用の洗剤を使用してください。
外壁の素材によって使える洗剤が異なるので、使えるかどうか確認することが大切です。
熱湯や酢でコケ取りをしない
外壁のコケに熱湯をかけることでコケの除去ができる場合もありますが、外壁材を傷める可能性があるのでお勧めできません。
外壁材の割れや塗装が剝れるリスクがあるだけでなく、やけどの危険もあります。
熱湯をかけただけでは、コケの根を完全に除去することはできません。
同様に酢もコケ取りに使用しないほうが良いでしょう。
においでコバエなどの虫が寄ってくる可能性があり、虫の死骸だらけになることも……。
外壁専用の洗剤ほどの効果は見込めないのでおすすめしません。
高圧洗浄機でコケを落とさない
高圧洗浄機でコケを落とさないほうが良いでしょう。
なぜなら、高圧洗浄機の水圧で外壁の塗膜や塗装が剝れてしまうからです。
ケルヒャーなどの高圧洗浄機を使うと、簡単に壁のコケを落とすことができます。
ですがコケは落ちても、外壁の劣化が促進するリスクがあることは知っておきたいですね。
高圧洗浄機でコケを落とした後は、外壁塗装やコーティング剤の塗布などを行うことを検討してくださいね。
高所のコケは業者に依頼する
高所のコケは業者に依頼したほうが良いでしょう。
- 2階以上の高所のコケ
- 外壁が劣化して広範囲にコケが生えている
などの場合は業者に依頼することをおすすめします。
10年に1回は外壁塗装をするケースが多いので、そのタイミングでコケの除去も検討しましょう。
外壁のコケがつく原因と放置するリスク

外壁にコケがつく原因は、「湿気」「日照不足」「通気性の悪さ」などが考えられます。
放置することで外壁の劣化を促進するリスクがあります。
コケがつきやすい外壁の特徴
- 北面
- 風通しが悪い
- 築7年以上
- ベランダ・雨どいの下
- 庭木などが茂った場所
日が当たらず風通しが悪いところは、空気がこもりやすくコケが育ちやすい環境になります。
雨水が流れ続けるところは苔の発生リスクが高いです。
築年数が7年以上だと外壁塗装が劣化し、防水・防カビ効果が低下し水がしみこみやすくてコケが根を張りやすくなってしまいます。
外壁のコケを放置した場合のリスク
リスク | 内容 | 補足 |
---|---|---|
見た目の悪さ | 外壁が緑から黒く汚れる | 住宅の価値が下がる |
外壁材の劣化 | コケが内部に侵食 | サイディングのそり・ひび割れの原因になる |
カビ・菌の温床 | カビ・黒ずみが発生しやすくなる | 健康への悪影響 |
外壁にコケが生えると緑や黒に汚れて古い印象を与えます。
外壁材が劣化することで、ひび割れや反り返りの原因となることも。
カビも発生しやすくなるので、健康面でも悪影響を及ぼす可能性があります。
高所や目立たない場所に発生したコケは、気づいたときにはかなり進行しているケースが多いです。
見つけたら早めに外壁診断や洗浄など、プロによる対処が必要になります。

早期の段階で洗浄しておけば、数万円の費用で済みますが、内部に侵食して下地が腐食した場合は数十万のコストがかかる場合があります。
外壁の高所のコケ取りは業者に依頼しましょう。
自分のできる範囲のコケは対処しやすいですが、高所や広範囲のコケや外壁が劣化している場合などは業者に依頼することをおすすめします。
以下は外壁洗浄の費用相場です。
坪数 | 延床面積(目安) | 外壁面積(目安) | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|---|---|
25坪 | 約82㎡ | 約125㎡ | 3~6万円 | 外壁面積が小さいので割安 |
30坪 | 約99㎡ | 約150㎡ | 4~7万円 | 一般的な戸建て住宅で多い |
35坪 | 約116㎡ | 約175㎡ | 5~8万円 | 外壁の形状や高さで追加料金が発生する可能性あり |
40坪 | 約132㎡ | 約200㎡ | 6~9万円 | 2階建て・3階建てで価格が上がりやすい |
上記に足場代や養生費などが加算されます。
業者に依頼する際は、少なくとも2~3社から見積もりを取って費用やサービス内容を比較検討することが大切です。
業者の選定の際は、
- 実績と口コミを確認する
- 外壁洗浄の専門的知識と技術がある
- 見積もりの内容が明確である
などを確認しましょう。>>外壁洗浄の費用相場の記事で単価や料金の決まり方を解説しています。
まとめ
外壁のコケはブラシや洗剤を使って自分でも落とすことが可能です。
ですが、高所・広範囲のコケや外壁の素材の状態によっては業者に依頼することを検討しましょう。
カビキラーや熱湯などで安易に掃除をすると、外壁の変色や劣化につながる恐れがあります。
高圧洗浄機を使うと、塗膜を剥がしたり水が内部に侵入したりで劣化を招く可能性があるため注意が必要です。
外壁のコケを放置すると大切な住宅の寿命を縮める原因となります。
状況に応じて専門家に相談することをおすすめします。