外壁塗装の高圧洗浄の時間が2時間?乾燥時間・水道代でのトラブル対策を解説

外壁塗装では、高圧洗浄はとても重要な工程です。
ですが、業者に高圧洗浄は1時間か2時間で終わるといわれて、そんな短時間で大丈夫?と心配になることがあるようです。
結論から言って、外壁塗装前の高圧洗浄は2時間では通常終わりません。

一般的な住宅だと4~6時間程度が目安です。
あまりに短時間で高圧洗浄が終わった場合は、雑な洗浄が行われた可能性があります。
この記事では、
- 外壁塗装の高圧洗浄の時間
- 高圧洗浄のトラブル回避方法
について解説していきます。
信頼できる業者の選び方についても紹介していますので、外壁塗装を検討している方は参考にして下さいね。
外壁塗装の高圧洗浄の時間

外壁塗装の高圧洗浄の時間は、一般的な戸建て住宅で4~6時間以上かかります。
洗浄後の乾燥時間は最低でも24時間は必要。
濡れたまま塗料を塗ると、塗料が密着しなかったり剥がれの原因となります。
高圧洗浄の時間について詳しく確認しておきましょう。
外壁の高圧洗浄は2時間では終わらない
外壁塗装前の高圧洗浄は、通常2時間では終わりません。
高圧洗浄は外壁全面だけでなくシャッターやベランダ・屋根まで行うことが多いからです。
2時間くらいで高圧洗浄が終わると説明されると、早く終わると安心しがちですがこれには注意が必要です。
コケやカビが多い場合、丁寧な作業をすると洗浄時間が長くなる可能性もあります。
高圧洗浄にかかる時間の例を紹介します。
建物条件 | 概算面積 | 高圧洗浄の所要時間(目安) | 補足 |
---|---|---|---|
平屋(延床25坪・約83㎡) | 外壁のみ約120㎡ | 約3〜4時間 | 苔が少ない場合 |
2階建(延床30坪・約100㎡) | 外壁+付帯部約160㎡ | 約4〜6時間 | 一般的な住宅 |
3階建(延床40坪・約133㎡) | 外壁+屋根+シャッター等約200㎡ | 約6〜8時間 | 築年数が古く苔が多いとさらに時間増 |
1時間・2時間程度で外壁洗浄が終わったという場合、
- 外壁面積が極端に狭い
- 屋根や付帯部は洗浄しない
- 汚れが非常に少ない
- 2人以上で作業をしている
などのケースも考えられます。
上記のような場合なら2時間で終わることもありますが、通常2時間で高圧洗浄が終わることはありません。

あまりに短時間で終わった場合、雑な洗浄で汚れ残りがあることもあります。
乾燥時間は最低でも24時間
高圧洗浄のあと、最低24時間以上の乾燥時間が必要になります。
しっかり乾かさないで塗装をすると施工不良の原因となるからです。
施工後すぐに不具合がでなくても、
- 数か月後に剥がれが起こった
- 塗膜の下に水分が残り膨れや変色が起きた
- 結露が発生しカビが発生した
などの問題が起こることも。
高圧洗浄後の乾燥時間
状況 | 乾燥時間 | 結果 |
---|---|---|
快晴・夏・風あり | 約24時間 | 翌日から塗装OK |
曇天・秋・湿度高め | 36〜48時間必要 | 完全乾燥まで2日かかる |
冬・寒冷地 | 48時間以上必要 | 乾燥不良だと剥がれが起こることも |
湿度が高い時期は、表面が乾いていても内部に水分が残っていることがあります。
「2時間で終わる」「乾燥時間なしでOK」などという業者は要注意。
一般的な住宅だと、
- 洗浄:4~6時間
- 乾燥:24時間以上
合計2日必要だと覚えておくと安心ですよ。
外壁塗装の高圧洗浄のトラブル
外壁塗装の高圧洗浄ではトラブルになることがあります。
よくあるトラブルとその対処法を解説していきます。
- 汚れ残り
- 隣家への水撥ね

トラブルにならないように信頼できる業者選びが大切です。
汚れ残り
高圧洗浄が不十分で、塗膜の剥がれや汚れの浮きが起こることがあります。
外壁の汚れがしっかり落ちていないと、塗料が密着しないからです。
「塗装後にすぐに剝れた」「黒ずみが残ったまま」など外壁塗装の洗浄後なのに汚いという不満の声も。
高圧洗浄の工程で雑な作業をされてしまうと、外壁塗装の仕上がりにも影響が出ます。
信頼できる業者を選ぶことで、安心して作業を任せることができますよ。

信頼できる業者を選ぶポイントは後程紹介します。
隣家への水撥ね
外壁の高圧洗浄で隣家とトラブルになるケースがあります。
- 洗浄時の水しぶきが隣家の洗濯物や車にかかった
- 洗浄の音がうるさい
これは事前に挨拶をしていなかったり飛散防止が徹底していなかったりしたことが原因です。
以下の事項を対策として行いましょう。
- 飛散防止ネットの設置
- 施工前の近隣挨拶
- 施工時間帯の配慮
高圧洗浄で起きるトラブルは、雑な作業や配慮不足が原因です。
段どりのしっかりしている信頼できる業者を選ぶことが大切ですよ。
高圧塗装の高圧洗浄の水道代

高圧洗浄の水道代は1,000円前後が目安です。
外壁塗装の高圧洗浄の水道代は、施主負担になることがほとんどです。
一般的な高圧洗浄機は1時間当たり約300~600ℓの水を使用します。
家庭用の水道料金は1ℓあたり0.2円前後なので、4~6時間の高圧洗浄をしても数百円程度。
ですが、水道を勝手に使用したり報告がなかったりする業者は信頼性に欠けます。
契約の際に業者から説明があるか、事前に確認したいですね。
高圧洗浄の費用単価
高圧洗浄の費用単価は100~300円/㎡が相場です。
とはいえ、
- 建物の構造
- 面積
- 立地条件
- 付帯部の有無
によって料金は変動します。>>高圧洗浄の平米単価の記事で単価の決まり方を解説しています。
項目 | 内容 |
---|---|
面積(㎡) | 面積が広ければコストが上がる(単価×面積) |
高さ・足場の必要性 | 2階建て以上だと足場の設置が必須 |
外壁の素材 | モルタルやサイディングなど、外壁の材質によって洗浄の丁寧さや時間が異なる |
汚れの程度 | 苔・カビ・藻などの付着具合によって洗浄時間が増える場合がある |
付帯部の有無 | シャッター・ベランダ・雨樋など、洗浄対象が多いと料金も上がる |
地域の水道代・作業コスト | 都市部か地方かによって水道代や人件費が変動することもある |
例として、30坪2階建ての住宅の外壁洗浄の費用を計算してみました。(外壁129㎡で高圧洗浄の場合)
項目 | 金額の目安 |
---|---|
洗浄費用(129㎡×300円) | 約38,700円 |
足場費用 | 約50,000円 |
薬剤代 | 約8,000円 |
合計(概算) | 約10万円 |
高圧洗浄の費用は単価だけでなく、足場や薬剤などの追加料金を加えた総額を確認しましょう。
高圧洗浄の費用相場は>>外壁洗浄の費用相場の記事で詳しく解説しています。

「高圧洗浄一式」だけではなく、「外壁〇㎡ × 単価〇円」のように内訳が明記されているかチェックしましょう。
外壁洗浄の優良業者を見極めるポイント

外壁洗浄を依頼するとき優良な業者に依頼することが大切です。
優良な業者かどうか見極めるポイントは、
- 見積書に高圧洗浄の費用の詳細が記載されている
- 高圧洗浄に3時間以上時間をかける予定か
- 洗浄前に「窓・シャッター・洗濯物」への配慮説明があるか
- 近隣挨拶が洗浄前にあるか
- 高圧洗浄の意義やデメリットの説明ができる
優良な業者かどうかチェックする際は、以下のチェックリストも参考にして下さいね。
チェックポイント | 良い業者の例 | ダメな業者の例 |
---|---|---|
見積書の記載 | 面積×単価で明示 | 「高圧洗浄一式」のみ |
所要時間の目安 | 3〜6時間程度 | 1〜2時間で済ます |
洗浄時の配慮説明 | 窓・洗濯物・設備に配慮 | 事前説明なし |
近隣挨拶 | 洗浄前に丁寧な挨拶 | 工事当日にバタバタ挨拶 |
説明対応 | 意義・デメリットまで説明 | 良い話しかしない |
チェックする内容を詳しく確認しておきましょう。
見積書に高圧洗浄の費用の詳細が記載されている
高圧洗浄の費用について、「面積×単価」で明記されているかチェックしましょう。
明細があいまいな業者は手抜きをしたりトラブルになったりする可能性があるからです。
費用の詳細が記載されている例
- 外壁高圧洗浄:160㎡ × 300円=48,000円
- 屋根高圧洗浄:80㎡ × 300円=24,000円
「高圧洗浄費 一式 30,000円」といった明細だと、どこまでが含まれているかわかりません。
作業後に追加費用を請求される可能性もあります。
高圧洗浄に3時間以上時間をかける予定か
高圧洗浄の時間は、建物の大きさや状況によって3~6時間程度かかるのが一般的。
極端に短い時間を提示する業者は要注意です。
短時間で済ませてしまう業者は雑な作業をしていたり、水圧をあげて表面しか洗っていないケースがあります。
建物の状態をみて、洗浄にかかる時間や作業内容を具体的に説明できる業者がおすすめです。
洗浄前に「窓・シャッター・洗濯物」への配慮説明があるか
高圧洗浄前に窓やシャッター・洗濯物など、生活への影響に関してきちんと事前に説明してくれる業者がおすすめです。
水しぶきや飛散によって、水が室内に入ったり洗濯物が汚れてしまったりするトラブルについては事前の説明が必須だからです。
- 窓やシャッターは閉めて養生する
- 洗濯物は洗浄当日は干さないように依頼してくる
- エアコン室外機の対処を事前に説明してくれる
など、「高圧洗浄時には何を気を付けたらいいですか」という質問に丁寧な説明がかえってくるかチェックしましょう。
近隣挨拶が洗浄前にあるか
近隣の住人に事前に告知をしてくれる業者も信頼できます。
外壁の高圧洗浄時は、騒音や水の飛散で近隣トラブルが起こりやすいので事前の告知は必須だからです。
- 高圧洗浄を行う日時を記載したお知らせ分の配布
- 直接訪問して作業についての説明
などを行う業者にお願いしたいですね。

洗浄前の近隣挨拶はプロの基本です。
高圧洗浄の意義やデメリットの説明ができる
高圧洗浄がなぜ重要か、根拠とともに説明できる業者は信頼できます。
下処理である高圧洗浄の質が、塗装の耐久性を大きく左右することを理解していると判断できるからです。
- 洗浄が甘いと数年で塗装が剝れる
- 冬場は乾燥に48時間以上かかることがある
など、手を抜かない理由について説明できる業者がおすすめ。
業者を選ぶ際は必ず見積もりをとり、以下をチェックしましょう。
- 対応が丁寧で誠実
- 技術説明がわかりやすい
- 生活・近隣への配慮がある
外壁洗浄の業者選びについては>>外壁洗浄業者の選び方の記事で詳しいチェック方法について解説しています。
外壁塗装の高圧洗浄の時間に関するQ&A

外壁塗装の高圧洗浄の時間について気になることをQ&Aで解説します。
- 外壁塗装の高圧洗浄で窓・シャッターは閉める?
- 外壁を高圧洗浄するデメリットは?
- 外壁塗装の高圧洗浄の圧力は?
外壁塗装の高圧洗浄で窓・シャッターは閉める?
基本的には外壁洗浄の際は窓・シャッターは閉めた状態で行います。
水圧で室内に水が入るリスクがあるからです。
開口部はすべて閉め、テープで養生するのが通常の対応。
丁寧な業者は窓やシャッターも高圧洗浄をしてくれるので、シャッターを動かすこともあります。
外壁を高圧洗浄するデメリットは?
外壁を高圧洗浄するデメリットは以下が挙げられます。
- 音が大きいので近所迷惑の可能性がある
- 水撥ねにより隣家とトラブルになることがある
- 圧力調整を間違えると外壁材が傷むことがある
外壁の高圧洗浄は、外壁塗装の仕上がりをよくするためは必要で、メリットの多い作業です。
外壁塗装の高圧洗浄の圧力は?
外壁塗装の高圧洗浄の一般的な圧力は10〜15MPa(メガパスカル)程度です。
ですが、外壁の素材により適正な圧力は異なります。
プロの業者はモルタル・サイディングなど素材別に最適な水圧を調整できます。
洗浄について気になることは、施工トラブルを防ぐためにしっかり確認しましょう。
まとめ
外壁塗装での高圧洗浄は、一般的な住宅での洗浄時間は4~6時間が目安です。
高圧洗浄の丁寧さが、塗装全体の品質を左右する重要なプロセス。
高圧洗浄をしないという業者は論外で、1~2時間などの短時間で雑な作業をする業者も避けるべきです。
作業の丁寧さだけでなく、生活や近隣への配慮ができる業者を選びたいですね。
トラブル回避のためには信頼できる業者選びが重要です。
外壁塗装を検討する際は、高圧洗浄に関する業者の姿勢を確認して信頼できる業者を選んでくださいね。、