マンションの外壁塗装|高圧洗浄のトラブルやデメリット・大規模修繕工事

マンションの外壁塗装|高圧洗浄のトラブルやデメリット・大規模修繕工事

マンションの外壁塗装は、美観の維持や建物の保護に欠かせない重要な作業です。

しかし、高圧洗浄を用いた外壁洗浄には、トラブルやデメリットが伴うことがあります。

特に大規模修繕工事では、外壁塗装の品質や施工の適切さが建物の寿命に大きく影響します。

今回は、高圧洗浄のトラブルやデメリットを詳しく解説し、大規模修繕工事における外壁塗装の重要性についても触れていきます。

解説内容

  • 高圧洗浄する際のトラブル
  • 大規模修繕工事で気をつけること
  • 高圧洗浄のメリット・デメリット
  • 実績ある専門業者に依頼する
目次

マンションの外壁塗装を高圧洗浄する際のトラブル

⑦マンションの外壁塗装を高圧洗浄する際のトラブル

マンションの外壁塗装を高圧洗浄する際には、いくつかのトラブルが発生する可能性があります。

以下に代表的なトラブルとその原因、対策をご紹介します。

高圧洗浄のトラブル

  • 水の侵入
  • 汚水の飛散
  • 騒音
  • 作業が不十分
齋藤

マンションのオーナーや管理組合は、このようなトラブルやリスクについて十分に理解し、適切な対策を準備しておくことが求められます。

>>家の外壁洗浄では、外壁の高圧洗浄を自分でやる方法について解説。

水の侵入

洗浄作業の際に、高い水圧によって窓やドアの隙間から室内に水が侵入してしまうケースがあります。

マンションの外壁塗装を高圧洗浄する際に、多く報告されるトラブルの1つ。

居住者からクレームになるリスクが高く、十分に配慮して対策をとる必要があります。

原因

  • 外壁側の窓やドアが半開き
  • 換気のために窓を開けているなど

対策

  • 高圧洗浄の作業工程を事前周知
  • 居住者に窓、ドアの施錠、換気口を閉じてもらう

工事日程を明確に伝えて予定通りに実施する必要があります。

汚水の飛散

高圧洗浄機による作業では、洗浄水が周囲に飛散し、歩行者や近くに駐車している車に付着してしまう場合もあります。

また、周辺住民への周知が不十分だと、洗濯物を干していたり、窓が開いている場合も。

原因

  • 周知が徹底されていない
  • 養生が不十分
  • 風向きや風力によって飛散する

対策

飛散防止シート、養生シートを設置する

騒音

作業中に発生する高圧洗浄機の動作音は非常に大きな騒音となります。

さらに長時間続くことで居住者や隣家、周辺住民にとって過大なストレスとなります。

原因

事前の説明が不十分

対策

作業時間は居住者の生活リズムや近隣の状況に配慮して決める

周知した通りに工事を進める必要があります。

作業が不十分

高圧洗浄をしても、コケやカビなどの汚れが十分に取れきれていないケースもあります。

高圧洗浄が不十分では、その後の外壁塗装の品質に大きく影響。

外壁には、さまざまな種類の汚れが存在し、全ての汚れを完全に除去するのは困難な作業です。

特に、大規模マンションの場合は外壁面積も広く、細部まで確認しながら洗浄を行う必要があります。

原因

施工業者によるミス

対策

十分な経験と知識を持つ施工業者を選ぶこと

汚れが残っていると、その部分から塗装がはがれやすくなって外観だけでなく、塗装の機能性も損なわれることに。

外壁の防水性や耐久性は、塗料がきちんと密着してこそ本領発揮されるもの。

大規模修繕工事で気をつけること

大規模修繕工事で気をつけること

マンションの大規模修繕工事中は、日常生活を送る上での制限が発生します。

一般的に大規模修繕工事では、マンションの外壁に足場を架設、廊下や各戸のバルコニー内工事を伴います。

特にバルコニーは、共用部ではあっても専有部に準じた扱い(専有使用権)が認められています。

齋藤

スムーズに大規模修繕工事を進めるには、居住者の協力が必要不可欠です。

気をつけること

  • 騒音や振動
  • におい
  • 洗濯物干し制限
  • バルコニーの使用制限
  • 網戸の取外し・取付け
  • プライバシー保護
  • 防犯対策
  • 安全誘導の順守

騒音や振動

大規模修繕工事は、

  • マンションの外壁
  • バルコニー
  • 廊下などの共用部

をまとめて修繕します。

そのため、建物外部に足場を組立てる作業や、足場を外壁などへ固定させるためにドリルで穴をあける壁つなぎ作業等、多くの作業に騒音・振動が発生します。

作業中は会話やテレビ・電話の音が聞こえにくいといったケースも。

におい

  • 外壁塗料
  • 防水材

などを使用する作業でにおいが発生することもあります。

嗅覚が敏感な方は気分が悪くなる場合も。

作業付近の場合は匂いが入ってこないように窓を閉め、作業が終わったら換気をして匂いがこもらないよう対策が必要です。

洗濯物干し制限

  • 洗浄水
  • 塗料の飛散

などで、バルコニーに干している洗濯物が汚れてしまう可能性もあります。

そのため工事中はバルコニーへの洗濯物干しが制限される場合もあるでしょう。

ただし、当日の作業内容によって、洗濯物干しの可否に変動があります。

大規模修繕工事中に設置される工事用掲示板でお知らせを都度チェックしましょう。

バルコニーの使用制限

作業内容によってバルコニー使用に制限が発生するケースもあります。

  • バルコニー内の外壁塗装
  • バルコニー床全面に防水材塗布

などといった作業期間は、乾燥時間が必要となり、昼間から夜間まで一時的にバルコニーが使用できなくなります。

工事内容にもよっては、およそ1~2週間程度になることも。

また、バルコニー内に置いてある荷物などを片付ける指示が生じる場合もあります。

網戸の取外し・取付け

大規模修繕工事においては、

  • サッシ窓廻りの下地補修
  • シーリング工事

といった工事が発生します。

その際は、網戸を取外す必要があります。

網戸を付けたままだと施工が難しいため。

網戸のほとんどが室内側から金具を外す必要があるので「網戸の取外し」「取付け作業」は各戸で行い、工事中は室内で保管になるのが一般的です。

プライバシー保護

窓側に設置された足場からは室内が見えてしまうこともあります。

特に上層階の居住者にとっては普段、窓側からの人目を気にすることがないため、違う環境でのストレスが生じる可能性も高いと言えます。

プライバシー保護として大規模修繕工事中は、日中もカーテンを閉めるようにしましょう。 

防犯対策

アパートやマンションに架設された足場は、工事関係者以外の人が侵入できる可能性もあると考えられます。

施工会社が実施するセキュリティ対策としては、

  • 暗証番号錠付き仮設扉の設置
  • 足場下部を金網、パネルで塞ぐ

などを行います。

これに併せて、居住者も万全な防犯対策を行うことが必要です。

普段から窓や玄関の施錠を忘れないよう心がけ、補助錠の貸し出しなども活用してセキュリティ対策を実践しましょう。

安全誘導の順守

大規模修繕工事中では、

  • マンションの外壁に足場架設
  • 資材倉庫
  • 廃材置き場設置
  • エントランス・共用廊下内の養生

などが施されているため、日常とは異なる環境下となっています。

周囲を通行する際には、安全誘導や指示に従い十分注意して通行します。

齋藤

小さなお子さんがいるご家庭では、足場や立ち入り禁止区域に入らないようあらかじめ伝えておくことも大切です。

高圧洗浄のメリット・デメリット

高圧洗浄のメリット・デメリット
メリットデメリット
効果的な汚れ除去
時間と労力の節約
美観の向上
下地処理として有効
損傷リスク
劣化
水の浸入
使用場所の制限
操作性・安全性

高圧洗浄は、外壁の汚れを効果的に除去し、美観を向上させるメリットがあります。

しかしその一方で、塗装や外壁材にダメージを与えるリスクや、水の浸入リスクなどのデメリットも。

これらを踏まえ、高圧洗浄の利用を検討する際には、適切な業者を選び、使用方法に注意することが重要です。

齋藤

安全で効果的な洗浄を行うためには、外壁の状態や材質に合わせた適切な方法を選択しましょう。

メリットは効果的な洗浄力

メリットは外壁汚れに効果的な強い洗浄力です。

また、効率良く洗浄できる手法となるため、時間と労力が節約できるのも魅力でしょう。

ケルヒャーが代表的な家庭用高圧洗浄機もホームセンターなどで購入できるため、業者だけでなくDIYで使用する方も増えています。

効果的な汚れ除去

高圧洗浄は強力な水圧を利用して、外壁に付着した頑固な汚れ、苔、カビ、藻、排気ガスのすすなどを効果的に除去します。

時間と労力の節約

高圧洗浄は広範囲を短時間で洗浄できるため、手作業に比べて大幅に時間と労力を節約できます。

特に大規模な建物の洗浄に有効です。

美観の向上

汚れをしっかり落とすことで、外壁の見た目が一新され、美観が向上します。

これにより、建物の価値が保たれます。

下地処理として有効

外壁塗装や修繕前の下地処理として高圧洗浄を行うことで、新しい塗装や修繕材がしっかりと付着しやすくなり、仕上がりの品質が向上します。

デメリットは損傷や劣化のリスク

デメリットのほとんどは、外壁の損傷や劣化のリスクです。

洗浄力が高いからこそ、圧倒的な力で噴射する水圧は、使用方法や材質、水が当たる場所によって傷ついてしまう可能性があります。

さらに、傷ついた箇所から外的要因によって劣化の促進に直結するケースもあり、その場合には張り替え工事にまで及んでしまい高額な工事費用がかかってしまうことも。

塗装の剥がれや素材の損傷リスク

高圧洗浄の強力な水圧は、外壁の塗装を剥がしたり、サイディングや木材、軽量コンクリートなどの外壁材を傷つけたりする可能性があります。

コーキング部分の劣化

目地に使用されているコーキング材に高圧水を当てると、劣化が進んだり、剥がれたりすることがあります。

これにより、外壁の防水性能が低下するリスクが生じます。

建物内部まで水が入ってしまう原因にも。

水の浸入

高圧水が外壁の隙間や亀裂から内部に浸入すると、建物内部の断熱材や構造材が湿気にさらされ、カビや腐食が発生するリスクがあります。

使用場所の制限

高圧洗浄は強力な水圧のため、窓や換気口などの周辺では慎重に使用しなければならず、適用範囲に制限がある場合もあります。

操作の難しさと安全性

高圧洗浄機の操作には専門知識を要します。

それは高い洗浄力ゆえに、かなりの高圧で水を噴射するため。

触れると指が切れてしまうほどの威力です。

誤った使用は作業者や周囲のへのリスクが生じる可能性もあるでしょう。

また、機械自体も高価で保守管理が必要に。

実績ある専門業者に依頼する

実績ある専門業者に依頼する

外壁洗浄は、実績がしっかりとあって、信頼できる専門業者に依頼するようにしましょう。

なぜなら、実績がある業者なら専門的な知識が豊富で、信頼できる評判・口コミがある業者なら、適正価格を提示してくれ、どちらも仕上がりに満足できる可能性が高いためです。

外壁洗浄の専門業社を選ぶときのポイントを次に挙げていきますので、ぜひチェックしてみてください。

業者選びのポイント

外壁洗浄の専門業者を選ぶにあたっては、下記のポイントを抑えることが重要です。

チェックポイント

  • 経験と実績
  • 使用する機材と洗浄方法
  • 料金と見積もり
  • 保証とアフターサービス
  • 顧客対応
  • 地元での評判
齋藤

実績・評判ともにある業者を3社ほどピックアップし、相見積もりをして決めるのがオススメです。

詳しくは、>>アパートの外壁塗装を高圧洗浄で掃除で解説しています。

まとめ

マンションの外壁塗装において、高圧洗浄は効果的な洗浄手段ですが、圧力の調整や施工の慎重さが求められます。

高圧洗浄によるトラブルやデメリットを理解し、適切な業者選びや施工方法の選定が重要です。

大規模修繕工事では、外壁塗装の品質が建物の耐久性や美観に直結します。

齋藤

事前の計画と定期的なメンテナンスを行い、トラブルを防ぐことがマンションの価値を保つための鍵となります。

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