外壁の雨だれの落とし方|黒ずみや汚れの原因や掃除方法・防止策を解説

家の外壁に黒ずんだ筋やシミのような汚れは「雨だれ」が原因かもしれません。
雨だれがあると一気に古びた印象になって、何とかきれいにしたいと思う人は多いでしょう。
見た目が悪いだけでなく、雨だれを放置しておくと外壁が劣化する恐れがあります。

手の届く範囲なら自分で掃除することができます。
正しい方法で掃除をすれば、雨だれはきれいに落とすことができます。
- 外壁の雨だれの落とし方
- 外壁の雨だれの原因
- おすすめの外壁用雨だれ除去クリーナー
などを紹介していきます。
雨だれの防止方法も紹介しますので、雨だれに悩んでいる方は参考にしてくださいね。
外壁の雨だれの落とし方

外壁の雨だれの落とし方を紹介します。
- 中性洗剤で落とす
- 外壁用雨だれ除去クリーナーで落とす
- 高圧洗浄機で落とす
- 業者に洗浄を依頼する
外壁について雨だれ汚れは、見た目が悪いだけでなく外壁の劣化を進行させる原因ともなります。
自分でできる雨だれの掃除方法と、プロの任せる方法について解説していきます。

放置すると落とすのが難しくなるので、気づいたら早めに対処しましょう。
中性洗剤で落とす
軽度の雨だれは中性洗剤できれいに落とすことができます。
準備するもの
- 中性洗剤(台所洗剤・お風呂掃除洗剤など)
- バケツに水
- 柔らかいスポンジ・雑巾
- ゴム手袋
- バケツの水5リットルに中性洗剤5~10㎖を入れてよく混ぜる
- スポンジに含ませて優しくこする
- 水でしっかりすすぐ
- 乾いた雑巾やタオルで軽く拭きとる
スポンジでこする際は、上から下に力を入れすぎないようにこすりましょう。
外壁塗料が劣化している場合、こすると塗膜が剝れる可能性があります。
サイディングなど凸凹した外壁は、柔らかいブラシもおすすめです。
外壁用雨だれ除去クリーナーで落とす
外壁の雨だれが中性洗剤で落ちなかった場合は、雨だれ除去クリーナーを使ってみましょう。
長年蓄積した黒ずみ汚れも、効果的に落とすことができます。
手順
- 外壁の素材に合ったクリーナーを選ぶ
- マスキングをする
- 汚れに洗剤を塗布し数分放置
- スポンジやブラシでこすり洗いする
- 水でしっかり洗い流す
サイディング用・モルタル用など、外壁の素材に合ったクリーナーを選ぶことが大切です。
金属部分に洗剤がつくと変色したりすることがあるので、養生テープなどで保護しましょう。
洗剤を付けたら、商品説明に従った時間で放置。放置しすぎると変色のリスクがあるので注意してくださいね。
洗剤はしっかり流さないと汚れが付きやすくなることがあります。
必要に応じて仕上げ乾拭きをするといいでしょう。

のちほど、雨だれ除去におすすめの洗剤を紹介します。
高圧洗浄機で落とす
広範囲の雨だれ汚れは高圧洗浄機で落とすのもおすすめです。
凸凹が多い外壁や落ちにくい汚れもすっきり落とすことができます。
注意点としては、傷んだ塗膜やコーキングは水圧で破損する恐れがあるということ。
水圧が強すぎると塗膜が剝れて外壁の劣化につながるリスクがあるので、弱い水圧での洗浄をおすすめします。
>>外壁を高圧洗浄機で自分で掃除する方法の記事で注意点ややり方を詳しく解説しています。
業者に洗浄を依頼する
2階以上の高所の雨だれや広範囲の汚れは、業者に洗浄を依頼することをおすすめします。
外壁の素材や状況によって、適切な対応を期待することができるからです。
業者に依頼する際は、必ず見積もりを取って比較し信頼できる業者を選ぶことが重要です。
業者に依頼する際の費用は>>外壁洗浄の費用相場の記事で>>単価や内訳について解説していますよ。
雨だれの原因
外壁の雨だれの原因は、空気中のちり・排気ガス・花粉・黄砂などが雨に混ざって外壁を流れること。
繰り返し汚れが雨水が流れることで、汚れが蓄積して酸化して黒ずみとなります。
以下の条件が重なると雨だれが発生しやすくなります。
- 窓枠・換気フードの下
- 水切りの設置の無い構造
- 外壁に凸凹が多い
- 塗膜が劣化している
雨だれは美観だけでなく、外壁の防水性や耐久性の低下にもつながります。
主な雨だれの原因について一覧表にしました。
原因 | 内容 | できやすい場所 | 具体例 | 予防法 |
---|---|---|---|---|
空気中の汚染物質 | 排気ガス・チリ・花粉・黄砂・油分など | 家の全面、特に通り沿い | 幹線道路沿いの住宅で黒い筋 | 汚れの付きにくい塗料で塗装・定期清掃 |
雨水の流れ方 | 雨水が外壁を伝って流れる構造 | 窓下・換気口下・サッシまわり | サッシ下に筋状の汚れ | 水切りグッズ設置・庇の延長 |
外壁の素材・塗装 | 凹凸のある素材・劣化した塗膜 | リシン・スタッコ壁など | 古いモルタル壁に黒ずみ | フッ素・ラジカル塗料で再塗装 |
建物の構造 | 傾斜・突起の有無・庇の長さ | 窓の庇が浅い部分 | 雨が壁をつたいやすい設計 | 水切り設置、構造見直し |
空気中のチリやホコリが壁に付着し、雨と一緒に外壁に沿って流れることが雨だれの原因。
汚れが蓄積し筋状の黒ずみとなっています。
凸凹のある外壁は汚れが入り込み落ちにくい性質があります。

汚れの種類や原因を特定して、効果的に掃除を行いましょう。
外壁用雨だれ除去クリーナーおすすめ5選

外壁の雨だれを落とす際におすすめの洗剤を紹介します。
商品名 | 特徴 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|
コスケム 雨だれ用洗剤 新ネバドーレ | 高い粘性率で壁面へ密着し汚れを落とす 鉱物系の汚れ・煤汚れ・皮脂・油脂汚れ | 4ℓ | 5,660円 |
オーブテック スペースショット 外壁クリーナー | 水洗い不要 全ての素材に使用出来る環境対応のクリーナー | 1ℓ | 3,130円 |
TOSHO マジックアマドーレ | ホコリや排気ガスなどカーボン系の雨だれ後に効果的 鉱物系油汚れの除去に優れた効果 | 1.89ℓ | 5,400円 |
友和 ホームケアシリーズ外壁用 | 石材・タイル・サイディングなどについたコケ・排気ガスの汚れ落としに効果的 | 400㎖ | 2,280円 |
アサヒペン 外壁・タイル用洗浄スプレー | サイディングなどの外壁のホコリ・水垢・うす・排気ガスの汚れを洗浄 | 500㎖ | 783円 |

外壁の素材に合った洗剤を選びましょう。
外壁の雨だれ除去クリーナーについては>>外壁の雨だれ汚れを落とす洗剤で詳しく紹介しています。
外壁の雨だれを防止する方法
外壁をきれいに保つためには、雨だれを事前に防ぐ工夫も大切です。
- 汚れが付きにくい塗料で塗装する
- 水切りを設置する
- 雨だれが目立たない色で塗装する

雨だれは掃除と予防が効果的です。
家の構造や立地に合わせて雨だれ防止の対策をしましょう。
汚れが付きにくい塗料で塗装する
防汚性能を持つ塗料で塗装をすると、雨だれはつきにくくなります。
汚れが付着しても雨水で自然に流れ落ちやすくなるからです。
フッ素系やラジカル制御型塗料がおすすめです。
水切りを設置する
水切りを設置することで雨だれの発生を抑えることができます。
雨水の流れをコントロールし、外壁を伝わらずに水が落ちるようになるからです。
水切りを設置することで、壁面に沿って雨水が流れずに下方向に垂直落下するようになります。
窓枠や換気フードの下に水切りを取り付けることで、雨だれの汚れが付きにくくなります。
水切りを設置する際は、事前に掃除をしておくとはがれにくくなりますよ。
雨だれが目立たない色で塗装する
雨だれ対策として目立ちにくい色で塗装することも検討しましょう。
白系や濃いグレーは雨だれが目立ちやすいです。
色系統 | 雨だれの目立ちやすさ | 備考 |
---|---|---|
ホワイト・アイボリー | 非常に目立つ | 黒い筋が映える |
濃グレー・ブラック | やや目立つ(光沢があると目立つ) | 表面のテカリによる反射で見えやすくなることも |
ベージュ・ライトグレー | 最も目立ちにくい | 雨だれの汚れと色が馴染みやすい |
ベージュやライトグレーなど、中間色の外壁は比較的汚れが目立ちにくい傾向があります。
雨だれが目立たない色で塗装することも、雨だれ対策の一つです。
外壁の雨だれを落とす際の注意点

外壁の雨だれの汚れを掃除する際は、いくつか注意したいことがあります。
- 外壁を傷付けない
- 高い所は無理をしない
- 晴れて風のない日に掃除する

外壁の掃除をする際は安全第一で、外壁に傷をつけないように注意しましょう。
外壁を傷付けない
外壁の雨だれを落とす際は、外壁を傷つけないように注意しましょう。
金属のブラシや固いスポンジはNGです。
塗膜を傷つけてしまうと、外壁の劣化が早まるからです。
柔らかいスポンジや雑巾を使用して優しくこすると良いでしょう。
凸凹のある外壁の場合は、柔らかい外壁用のブラシを使ってみても良いですね。
高い所は無理をしない
高い場所の雨だれは無理に掃除をしないでください。
脚立やはしごを使って掃除をすると、転倒する可能性があるからです。
手の届かない場所は無理をせずに業者に依頼すると安全です。
晴れて風のない日に掃除する
天気の良い風のない日に掃除をしましょう。
雨の日や風が強い日は、洗剤や水が流れてしまって作業効率が落ちるからです
乾燥しやすい晴天の日がベスト。

隣家に水や洗剤が飛散するとトラブルになることもありますよ。
まとめ
外壁の雨だれ汚れは見た目が悪いだけでなく、建物の寿命にも関わる重要な問題です。
軽い汚れのうちに適切に対処すると、長く美観を保つことができます。
中性洗剤や外壁用雨だれ除去クリーナーを利用すれば、簡単にきれいになることも多いです。
自分で雨だれの掃除をするのは、手の届く範囲にとどめておきましょう。
汚れの付きにくい塗料で塗装したり水切りを設置するなど、雨だれ防止対策をするのも効果的です。
高所や広範囲の汚れは、プロの業者に依頼すると安全に美しい住まいを守ることができますよ。