屋根塗装の耐用年数|何年で劣化する?屋根・外壁の塗り替え時期や寿命

屋根塗装の耐用年数|何年で劣化する?屋根・外壁の塗り替え時期や寿命

屋根塗装は何年ごとで塗り替えるべき?

屋根塗装の耐用年数って何年もつ?

屋根塗装する頻度って?

このように屋根修理・塗り替えがそろそろ必要とご検討中の方は、
今回ご紹介する「屋根を塗り替えるタイミング」を参考にご活用ください。

解説内容

  • 屋根材・塗料の種類と塗装周期の目安
  • 屋根塗装を見過ごすと起こりうるリスク
  • 屋根塗装をする4のポイント
  • 業者選びのポイント
  • よくある質問

屋根塗装の寿命は何年くらいなのか。

結論から言って、6年〜10年程で塗り替えが必要となるのが一般的です。

それは、屋根塗装の耐用年数は屋根材・塗料や劣化状況によって違ってくるから。

そのため、一概には言い切れないものなのです。

ご自宅を安全で快適に美しく維持するために、知っておくべき屋根の知識を順に解説していきます。

また、塗装工事の成功に重要となる「業者選びのポイント」もしっかりとチェックしてくださいね。

目次

屋根塗装の寿命は10年前後

屋根塗装の寿命は10年前後

新築で屋根塗装をはじめてする場合、6年〜10年程で塗り替えるのが一般的とされています。

年数に幅があるように感じるのには理由があります。

それは、使用する屋根の素材や塗料、また劣化状態によって判断する必要があるからです。

詳しく見ていきましょう。

屋根材・塗料の種類で塗装周期の目安も変わる

屋根の塗装・外壁の塗り替え時期は、屋根材・塗料の種類ごとに目安も変わります。

屋根塗装の寿命・耐久性は素材・塗料によって異なるからです。

具体的には、以下がそれぞれの素材・塗料ごとの塗り替え時期といえるでしょう。

素材の種類

素材耐久年数
トタン7~10年
スレート8~15年
セメント瓦10~20年
ガルバリウム鋼板10~25年
和瓦(粘土瓦)30年〜

塗料の種類

塗料耐用年数
アクリル系5〜8年
ウレタン系7〜10年
シリコン系10〜13年
フッ素系10〜15年
無機15〜20年

無機・シリコン系・フッ素塗料は比較的長い10年以上の耐用年数となっています。

同じ塗料でも、外壁に比べて、屋根のほうが外的ダメージを受けやすく耐用年数が3〜4年ほど短くなります。

齋藤

ただし、素材そのものやペンキの寿命だけでは判断できないのが屋根・外壁塗装メンテナンスの特徴です。

屋根塗装は年数より劣化状況で判断する

屋根塗装が必要と判断される劣化状況は以下のようなときです。

塗装が必要な劣化状況

  • 色褪せ
  • 塗膜の剥がれ
  • 欠損・ひび割れ
  • コケ・藻の発生
  • 凍害
  • 滑落
  • 反り
  • 白華現象(エフロレッセン)

白華現象とは
製品内部で溶解した原因物質が水と表面化し、二酸化炭素と化合して白い粉が表面上に現れる現象。

このような場合に該当するなら、耐用年数に達していなくても、できるだけ早く塗り替えをプロに依頼するようにしましょう。

屋根の劣化を放置し続けることで、起こりうる事象をご紹介します。

屋根塗装を見過ごすと起こりうるリスク

屋根塗装を見過ごすと起こりうるリスク

見た目の問題だけではない、屋根塗装を見過ごすと起こりうるリスクをご紹介します。

仮に屋根塗装をしないままでいると、塗装の劣化進行により、雨や紫外線の影響を受けて屋根材の寿命を短くすることに

具体的には、以下の事例が挙げられます。

屋根の劣化事例

  • 屋根が破損する
  • 雨漏りが生じる
  • カビ・シロアリが発生する

屋根が破損する

1つ目のリスクは、屋根の破損です。

理由は、劣化した屋根をそのままにしておくと、劣化箇所に雨水が侵入しやすくなるから。

その後、雨水が染み込んだ屋根は徐々に腐食していきます。

腐食が進むと、屋根の葺き替え工事(新しい屋根材の張り替え)が必要になってしまいます。

その場合、塗装工事よりも余計に費用がかさんでしまうことに。

屋根修理と交換費用については>>棟板金補修でご紹介しています。

雨漏りが生じる

2つ目のリスクは、雨漏りです。

なぜなら、劣化による雨水の浸水は、屋根の深層部まで到達することから。

それは雨漏りの発生に直結します。

雨漏りの修理費用の相場は、

軽度:5~30万円
中程度:35~75万円
重度:80~200万円

と高額ですので、メンテナンスをしておいた方が無難です。

カビ・シロアリが発生する

3つ目のリスクは、カビ・シロアリの発生です。

それは、雨水の侵入を放置することで発生リスクが高まるから。

シロアリ駆除の費用相場は1坪あたり9,900円前後と言われています。

また、前述のように、屋根の葺き替えやカバー工法(重ね葺き)をする費用は高額となるため、メンテナンスとして事前に屋根塗装による劣化防止をおこなっておく必要があるということです。

屋根塗装をする際のポイント4つ

屋根塗装をする際のポイント4つ

ここで、屋根塗装を依頼する際のポイント4つをご紹介します。

ポイント

  • 3社で相見積もり
  • 保証がしっかりある業者を選ぶ
  • カラーシミュレーションをする
  • 屋根塗装をするベストシーズン

3社で相見積もり

まずは、3社ほどで相見積もりをしてから決めることをオススメします。

そうすることによって、同じ条件で比較した時に適正価格がわかります。

料金だけでなく、得意とするジャンルや使用する塗料の種類などを見比べることができるのも利点。

また、対応されたときの様子などで印象も違ってくるはずです。

好感の持てるところに依頼した方が、優良業者である可能性も高いでしょう。

相見積もりとは
同じ施工内容の見積もり書を複数業者に依頼して比較・検討すること。

ポイントは、同じ施工内容で比較すること。

保証がしっかりある業者を選ぶ

次に、保証がしっかりある業者を選ぶように注意しましょう。

なぜなら、業者によって保証内容・期間は大きく異なるためです。

一般的な保証期間はおよそ5~10年

稀に工事をした直後に塗装が剥がれてしまうケースも。

やり直しが必要な場合もおこりうるため、保証がしっかりとした業者を選択すると安心です。

カラーシミュレーションをする

塗料の色選びに失敗しないように、カラーシミュレーションをするのがオススメです。

それは、想像していたイメージと完成後のギャップが生じないために必要だからです。

無料アプリもあったり、採用している業者が多いので活用しましょう。

参考:
WEB色見本(日塗工J版)&カラーシュミレーション
日本塗装工業会「カラーシミュレーション」

カラーシミュレーションとは
画像で配色・イメージを再現し、複数のデザインを試して仕上がりを確認できるシステム。

屋根塗装をするベストシーズン

屋根塗装をするのに適した季節は、10月・11月がベストシーズンと言われています。

理由は、天候が安定しているから。

屋外での作業となるため、天候に左右されず、スムーズに進められるといったメリットがあります。

ただ、その他の時期でも以下のような特徴が挙げられます。

春 (4~5月)比較的穏やかな気候
夏 (6~8月)塗料が乾きやすい気候
秋 (10~11月)施工に適した気候

塗装業者選びのポイント

業者選びのポイント

実は、最も重要なのが塗装業者選びです。

それは業者選びで塗装工事の成功が決まると言われるほどに。

ここで、優良業者を選択するためのポイントをご紹介しますので参考にしてください。

3つのポイント

  • 地元で探す
  • 実績が多い
  • メリット・デメリットを説明してくれる

地元で探す

塗装工事の業者探しは、地元で親しまれている業者がおすすめです。

地域環境や気候を熟知して計画してもらえるため、適性が高いでしょう。

実績が多い

自分の家と同じ種類や同様の案件、希望する塗料などの実績が多い業者だと、そのノウハウ・技術を持っていると判断できるからです。

塗装工事会社の公式ホームページを検索して、「施工事例」「実績」などを確認しましょう。

メリット・デメリットを説明してくれる

不明点など質問した際に、都合のいいことだけでなく、悪い部分もきちんと説明してくれる業者の方が信頼して任せることができるからです。

優良業者である可能性も高いと判断できます。

屋根塗装でよくある質問

屋根塗装でよくある質問

屋根塗装でよくある質問を以下の内容でまとめたので参考にしてみてください。

  • 屋根塗装しない方がいい屋根材はある?
  • スレート塗装にはどんな種類がある?
  • スレート屋根塗装は自分でもできる?
  • 屋根を再塗装しても意味ない?
  • 屋根塗料で人気・おすすめの色は?
  • 屋根・外壁塗装の費用は修繕費?資本的支出?

Q.屋根塗装しない方がいい屋根材はある?

A.屋根が「粘土瓦」の場合、塗装によるメンテナンスは不要です。

理由は、「日本瓦」や「和瓦」と呼ばれる陶器系の屋根素材は、高温で焼かれる工程から、色付きガラスでコーティングされた状態になっているからです。

反対に、塗装が必要な屋根は以下の種類が挙げられます。

屋根塗装が必要な材質

  • スレート屋根
  • セメント瓦
  • 乾式コンクリート瓦
  • 金属屋根

Q.スレート塗装にはどんな種類がある?

A.スレート塗装に使われる塗料は主に以下のとおりです。

4種類の塗装材料

  • ウレタン
  • シリコン
  • フッ素
  • 無機

Q.スレート屋根塗装は自分でもできる?

A.自分でも可能ですが、オススメはしません。

理由は、足場を作れないという危険性と、屋根の劣化に関する専門的知識がないという問題点からです。

屋根塗装専門業者に見てもらうようにしましょう。

スレート屋根 とは
主成分はセメント、形状はフラット、厚さ5mmほどの薄い板のような屋根。
耐久性はおよそ30〜40年。
メリット:安価
デメリット:ひび割れしやすい

他にも以下のように呼ばれている屋根のことです。

スレート屋根の別名

  • コロニアル
  • カラーベスト
  • 平板(へいばん)ストレート
  • 化粧ストレート
  • スレート瓦
  • 新生瓦(しんせいかわら)

Q.屋根を再塗装しても意味ない?

A.屋根塗装しても意味がない場合は、屋根の劣化が激しく進んでいるケースです。

腐食や割れなど、劣化が激しく進行している場合には、屋根塗装ではなく修理が必要です。

また、新しい屋根材を張る葺き替え(ふきかえ)工事費用の相場は、およそ70〜250万円程度です。

価格は屋根の材質や状態によって変動します。

屋根工事の費用については>>棟板金補修で解説しています。

屋根塗装の役割

  • 外観の美しさを維持する
  • 屋根の劣化を防ぐ

Q.屋根塗料で人気・おすすめの色は?

A.ブラウン・ブラック・グレー系の色味が人気でおすすめです。

好相性の組み合わせ例

外壁の色屋根の色
ベージュブラウン
ブラウン・ブラックブラック
ホワイトグレー

Q.屋根・外壁塗装の費用は修繕費?資本的支出?

A.判断基準は、外壁塗装の目的と金額です。

種類目的金額
修繕費建物の維持管理や原状回復20万円未満、または3年以内の周期で修理や改良がされている場合
資本的支出建物の価値向上・外壁のデザイン変更60万円以上、または固定資産の取得価額の約10パーセント以上

外壁塗装が「資本的支出」と判断される場合、直接経費の処理でなく減価償却で処理します。

参考:国税庁「資本的支出と修繕費等」

まとめ

今回は、住宅の「屋根の塗り替えタイミング」について解説しました。

屋根塗装工事の耐用年数は6〜10年ほどです。

材質や塗料の種類や劣化状況によって様々、一概には言い切れないものでもあります。

メンテナンスをしないままでは、雨漏りやシロアリなどのリスクも考えられるため、定期的なチェックが必要。

自分でやるよりもプロに診断してもらうようにしましょう。

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