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ジョリパットのミーティア仕上げとは、アイカ工業の塗り壁材ジョリパットを吹き付けたあと、乾く前に金ゴテで凸部を押さえて、隕石の跡のような不規則な巣穴を残す仕上げパターン(柄)のことです。ミーティアは英語のmeteor(流星・隕石)で、色の名前ではありません。色はジョリパットの標準色から別に選びます。この記事では、アイカ工業の施工の手引き(施工要領書)に書かれた工程と数字、仕上がりが職人で変わる理由、外壁洗浄の現場から見た汚れの付き方と落とし方を解説します。
この記事でわかること
- ミーティアは「柄」の名前: 吹き付けた玉を金ゴテで押さえ、平らな面と巣穴を混ぜてつくるパターンです。「T4005」などは柄ではなく色の番号です。
- 施工の手引きの4工程: シーラー、下吹き、上吹き、パターン付けの順で、上吹きから5分以内に金ゴテで押さえます。玉を詰めて吹くと巣穴が出ません。
- 汚れは巣穴の底と壁の下部に溜まる: 汚れに強い材料でも、凹凸には水が残ります。落とし方は「高圧洗浄をするかしないか」ではなく、圧と当て方の問題です。
ミーティア仕上げとは、吹き付けと金鏝でつくる岩肌のパターン
ミーティア仕上げは、ジョリパットを吹き付けた玉を金ゴテで部分的に押さえ、平らな面と巣穴を混ぜてつくる仕上げです。
アイカ工業は公式の施工動画で、ミーティアを「隕石のような巣穴が特長」の仕上げと紹介しています。
アイカ工業の施工の手引きでは、上吹きで玉を小粒に散らして吹き、追いかけ(5分以内)で金ゴテを横方向に動かして、凸部をランダムに押さえる、と書かれています。押さえた部分が平らな面になり、押さえ残した部分が巣穴として残ります。型で押した模様ではないので、同じ壁のなかでも同じ形の穴は二つとありません。粒のそろった吹き付けの面とは違い、面で見たときに自然な揺らぎが出るのが特徴です。吹き付け仕上げのスタッコとの違いは「スタッコとは?意味は化粧しっくい|外壁のスタッコ仕上げとリシン・スタッコ調の違い」で解説しています。
図のとおり、雨が当たる凸の部分は水と一緒に汚れも流れていきますが、巣穴の底には水が残ります。この形が意匠の魅力であると同時に、後半で扱う汚れの溜まり方にもつながります。
ミーティアとは「流星・隕石」という意味
ミーティアは英語のmeteorで、英和辞書では「流星、隕石」と訳される言葉です。
外壁や塗り壁の話で「ミーティア」「ジョリパットミーティア」と言えば、アイカ工業のジョリパットで選べるこの柄を指します。アイカ工業自身が「隕石のような巣穴」と表現しているとおり、平らな面に散らばる穴を隕石の跡に見立てた名前と受け取ると、見た目と名前が結びつきます。
巣穴の陰影が高級感をつくる
ミーティアが選ばれる理由は、平滑な壁では出せない巣穴の陰影が、面に立体感を出すことです。
日中は太陽の角度で穴の影が伸び縮みし、朝と夕方で壁の表情が変わります。塗りつぶした一色の壁と比べて、面が単調に見えにくいのはこのためです。
一方で、陰影が強い分だけ、施工のムラも影で強調されます。押さえ加減が場所によって違うと、そこだけ平らな帯が入ったように見えてしまいます。当サイトでは、ミーティアの出来は材料の性能よりも、この見え方の差で決まると考えています。
ミーティアは柄の名前で、色は標準色から選ぶ
ミーティアは柄の名前なので、色はジョリパットの標準色から柄とは別に選びます。
アイカ工業の施工の手引きでも、使用材料の欄で主材を「標準色 JP(W)-100T□□□□(□…数字)」と書いており、色は「T」と4桁の数字の番号で指定する形です。
そのため「ミーティア T4005」のような書き方は、柄がミーティアで、色がT4005という意味になります。T4005は、販売店の商品表記では「NEUTRAL COLOR ウォームグレー」とされている色の番号で、柄の名前ではありません。ジョリパットアルファ JP-100の標準色は、販売店の商品ページでは「全183色」と案内されています。これはシリーズ全体の標準色の数なので、使いたい色が決まったら、その色でミーティアを仕上げた見本で確かめてください。
塗り壁は面積が大きくなるほど明るく見えるため、色見本の小さなチップだけで決めず、塗板サンプルを取り寄せて屋外の光で確認することをおすすめします。
ミーティアを選べるジョリパットと品番
ミーティアは、ジョリパットアルファ JP-100、ジョリパットネオ JQ-650などで選べる柄です。
アイカ工業の製品ラインナップでは、JP-100、JQ-650、ジョリパット∞ JQ-500のパターン一覧にミーティアが載っています。施工の手引きは製品ごとに分かれていて、表紙の番号で見分けられます。
| 製品 | 施工の手引きの番号 | 冬場(5℃以下)に使う製品 |
|---|---|---|
| ジョリパットアルファ JP-100 | JP(W)100-108-01(令和4年5月改訂) | ジョリパットノンフリーズ JPW-100 |
| ジョリパットネオ JQ-650 | JQ(W)650-61-01(平成23年11月改訂の版) | ジョリパットノンフリーズ JQW-650 |
| ジョリパット∞ JQ-500 | パターン一覧に掲載(手引きは今回未確認) | ― |
JQ-650は、アイカ工業の製品ページで可とう性や汚れに強いことなどが特長として挙げられている外装向けの製品です。ただし「汚れに強い」ことと「汚れが溜まらない」ことは別で、ミーティアのように凹凸が深い柄では、汚れが留まる場所が形として生まれます。この点は後半で詳しく扱います。
ミーティアの施工方法と流れ
ミーティアは、シーラー、下吹き、上吹き、パターン付けの4工程で仕上げます。
次の表の数字は、アイカ工業の施工の手引き(JP-100版)の値で、JQ-650版で違う数字は括弧で並べました。
| 工程 | 道具 | 塗布量・吹圧 | 次の工程まで |
|---|---|---|---|
| 1. シーラー塗布 | ローラー刷毛またはスプレーガン | 0.15〜0.2kg/㎡ | 3時間以上48時間以内 |
| 2. 下吹き | リシンガン(口径4〜6mm) | 0.9kg/㎡(JQ-650版は1.0kg/㎡)、0.51〜0.71MPa | 夏期4時間以上、冬期12時間以上(乾燥を確認) |
| 3. 上吹き | タイルガン(口径10mm) | 約3.0kg/㎡(JQ-650版は約3.5kg/㎡)、0.3〜0.5MPa | 追いかけ(5分以内) |
| 4. パターン付け | 金ゴテ | 横方向に動かし、凸部をランダムに押さえる | ― |
上吹きの材料は、主材20kgに骨材の寒水石(JF-5とJF-1)を8kgずつ、清水を1〜1.5リットル加えたものです。コンプレッサーは3馬力(2.2kW)以上(1台使用の場合)、下地はモルタル金ゴテ押さえ(平滑)などとされています。
工程の山場は最後のパターン付けです。手引きの「施工のポイント」には、次の注意が並んでいます。
- 上吹きは玉を小粒に散らす: 玉を詰めて吹くと、パターン付けのときに平滑な仕上がりになってしまいます。
- 石が転がらない程度に押さえる: 弱めの押さえから始め、平滑な部分とのバランスを見て押さえ加減を調整します。
- 玉吹きの量を守る: 少ないと平滑な面が出ません。少ないと感じたら追いかけで重ね吹きし、もう一度パターン付けをします。
強く押さえれば平らな面が増え、軽く当てれば巣穴が残るため、押さえ加減がそのまま意匠になります。
施工の手引き(施工要領書)の見方と入手先
施工要領書は、アイカ工業の「ミーティア仕上げ 施工の手引き」で、JP-100版は公式サイトで読めます。
手引きは製品ごとに出ており、JP-100版はアイカ工業のサイトの技術資料からPDFで開けます。中身は、使用材料、主な施工道具、下地調整、施工方法、施工のポイント、施工の注意事項の順に並んでいます。
表紙の「JP(W)100-108-01」が手引きの番号で、その下の「JP(W)-100 ミーティア」が対象の製品と柄です。手引きの適用品番は、ジョリパットアルファ JP-100シリーズとジョリパットノンフリーズ JPW-100シリーズの両方です。JQ-650版(JQ(W)650-61-01)は、平成23年11月改訂の版が販売店のサイトに載っていますが、これより新しい版があるかは確認できませんでした。施工に使うときは、アイカ工業の技術資料か最寄りの支店で最新の版を確かめてください。手順を動画で見たい場合は、アイカ工業の公式YouTubeにミーティア仕上げの施工動画があります。
施工できない気温・湿度
手引きは、気温5℃以下や湿度80%以上、雨・結露・強風での施工は不具合のおそれがあるとしています。
施工の手引きは、気温5℃以下、湿度80%以上、降雨、結露、強風などの条件での施工は、硬化不良、ひび割れ、ふくれなどの不具合が起きる可能性があるとしています。冬季に5℃以下で施工するときはジョリパットノンフリーズ(JPW-100)を推奨し、そのときのシーラーは凍結を防ぐためJS-410を使うよう書かれています。それでも、-6℃以下や降雨・降雪の条件では不具合が起きる可能性があるとされています。
あわせて手引きは、乾燥が比較的速いため塗り継ぎの時間に注意すること、外装の大面積では作業の人数や化粧目地による分割を検討することを挙げています。梅雨や真夏など、乾き方が変わる時期の工程の組み方も、業者に確認しておくと安心です。
仕上がりが職人で変わる理由
ミーティアで仕上がりに差が出るのは、金ゴテで押さえる判断の時間が5分以内と短いからです。
上吹きから金ゴテを入れるまでは5分以内で、夏場は乾きが早いぶん余裕がさらに少なくなります。この間に、壁一面のバランスを見ながら押さえ加減を決めていくことになります。
そのため、施工品質を見分けたいときは、完成写真の一部ではなく「面で見た均一さ」を確認するのが実践的です。近くで一つひとつの穴を見るのではなく、数メートル離れて壁全体を眺め、部分的に平らな帯や、逆に穴が深すぎて色が濃く見える箇所がないかを見ます。
なお、DIYでの施工は現実的ではありません。リシンガンとタイルガン、3馬力以上のコンプレッサーが必要なうえ、上吹きから5分以内に金ゴテで押さえていく作業になるためです。門袖や塀のような小面積でも、吹き付けの機械がないと巣穴の表情は再現できません。
仕上がりが見本と違うと感じたら
仕上がりのずれを防ぐ一番の方法は、施工前の試し吹きで巣穴の量を決め、その板を残しておくことです。
施工の手引きは、施工前に必ずコンパネ等で試し塗りをし、塗板見本と現場のパターンの状態について、施主等の責任者の承認を得てから進めるよう求めています。
施主としては、試し吹きの板を見せてもらい、巣穴の多さと平らな面の割合を言葉で伝え、承認した板を写真に残しておくと、仕上がってから比べる基準になります。仕上がったあとで見本と違うと感じたときは、施工した業者に試し吹きの板と並べて見てもらい、原因の説明を求めてください。材料の使い方に疑問がある場合は、メーカーのアイカ工業に問い合わせる方法もあります。
ミーティア仕上げのメリット・デメリット
ミーティアのメリットは巣穴の陰影による意匠で、デメリットは仕上がりの差と汚れの溜まりやすさです。
採用を検討するときは、意匠のメリットと、住み始めてからの手間をセットで比べておくと判断しやすくなります。
| 項目 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 意匠 | 巣穴の陰影で立体感が出る。同じ壁に二つとない表情になる | 施工のムラも陰影で強調される |
| 色 | ジョリパットの標準色から選べる(JP-100は販売店の表記で全183色) | 面積効果と影で、見本と見え方が変わりやすい |
| 材料の性質 | JQ-650は可とう性や汚れに強いことが特長 | 汚れに強くても凹凸には汚れが溜まる |
| 施工 | 職人が手で仕上げるため既製品にない風合いになる | 仕上がりが施工者の技量に左右される |
| メンテナンス | 洗浄で見た目を戻せる範囲が広い | 凹凸があるぶん、洗い方に配慮が要る |
総じて、意匠を優先する人に向いた仕上げです。逆に「メンテナンスの手間を最小にしたい」が最優先なら、凹凸の浅いパターンや窯業系サイディングのほうが管理は楽になります。費用の目安は「ジョリパットの平米単価|ジョリパットとは・塗装費用やメリット・デメリット」にまとめています。
依頼前に確認しておきたいこと
業者を選ぶときは、ジョリパットの施工実績が写真で確認できるか、試し吹きをしてくれるかを見てください。
ミーティアは押さえ加減の仕上げなので、完成写真が数点あるだけでも、その業者がどの程度の巣穴を残す仕上げをしているかが分かります。
あわせて、施工後の汚れについてどう説明するかも判断材料になります。「汚れません」と言い切る説明より、汚れやすい立地の条件や、洗浄でどこまで戻るかを具体的に説明できる業者のほうが、引き渡し後の付き合いは現実的です。
ミーティアは本当に汚れにくいのか
ミーティアは材料が汚れに強くても、巣穴の底と壁の下部には汚れが残りやすい仕上げです。
ここからは、外壁洗浄の現場から見たミーティアの話です。
図のように、汚れは壁全体に均一に付くのではなく、水が残る場所に集中します。ミーティアで「汚れが目立ってきた」と感じるとき、当サイトが洗浄で見る壁でも、汚れているのは面全体ではなく、巣穴の底と壁の下部が中心です。
低汚染タイプでも凹凸には汚れが溜まる
汚れに強いタイプの材料でも、ミーティアの凹凸の奥には水アカやコケが溜まります。
塗り壁に付く代表的な汚れは、水アカとコケ・カビです。水アカは、雨水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが凹凸の奥に入り込み、水分が蒸発したあとに残って固まったものです。当サイトが洗浄で見る限り、凹凸が深い壁ほど、この汚れが残りやすくなります。
コケやカビも同じ理屈です。表面の凹凸は胞子が引っかかる足場になり、そこに水分が残れば定着します。材料が汚れに強いタイプでも、水が残る形そのものは変わりません。「汚れにくい材料」と「汚れが溜まらない形状」は別だと理解しておくと、数年後に慌てずに済みます。
汚れやすくなるのはこんな立地
同じミーティアの壁でも、汚れの出方は立地で大きく変わります。次の条件が重なるほど、洗浄の間隔は短くなります。
- 北面・日陰になる面: 乾きにくく、当サイトが洗浄で見る限り、コケや藻が最初に出やすい面です。
- 軒が浅い、または軒のない外壁: 雨がそのまま壁を伝うため、雨だれの筋が残りやすくなります。
- 交通量の多い道路沿い: 排気ガスの油分を含んだ汚れが付き、水洗いだけでは落ちにくくなります。
- 植栽や隣家との距離が近い面: 風通しが悪く湿気がこもり、緑色の汚れが出やすくなります。
自宅で気になっている面がこの条件に当てはまるなら、当サイトでは、材料や施工より先に、立地の影響を疑います。
数年たつとどう見えるか
当サイトが洗浄の現場で見る限り、門袖や塀などの低い壁は、住宅の壁面より早く汚れが目立ちます。
雨がかかりやすく、地面からの跳ね返りも受けるためです。汚れが巣穴に入ると、柄の陰影と汚れの影の見分けがつきにくくなり、せっかくの柄の良さが分かりにくくなります。
ただし、これは戻せない劣化とは限りません。表面に乗った水アカやコケは洗浄で落とせる汚れなので、塗り替えを検討する前に、まず洗ってどこまで戻るかを見るのが現実的な順番です。
ミーティアの汚れの落とし方
ミーティアの汚れは、水と柔らかいブラシから始め、落ちなければ薬剤で緩め、高圧洗浄は圧を抑えて距離をとって使います。
ネット上では「ジョリパットに高圧洗浄はNG」という説明と「高圧洗浄で落とせる」という説明の両方が見つかりますが、問題は洗うかどうかではなく、どの圧でどう当てるかです。
まずは水と柔らかいブラシで試す
最初の一手は、ホースの水をかけながら柔らかいブラシで撫でるように洗うことです。
ホースで流す程度の水で、力を入れずにこすります。落ちにくい場合は、当サイトでは中性洗剤を薄めて軽く擦り洗いする方法をおすすめしています。
このとき、硬いデッキブラシや金属たわしは使わないでください。ミーティアの表面は骨材の寒水石を含んだ塗り壁なので、強くこすると穴の縁が削れ、その部分だけ色が変わって残ります。汚れは落ちても柄が損なわれるという、いちばん避けたい結果になります。
洗う順番は上から下です。下から洗うと、上から流れてきた汚れが洗い終えた面に筋を作ります。全体を濡らしてから洗剤を置き、時間を置いて流すと、こする力を減らせます。
高圧洗浄は「できない」ではなく「圧と当て方」
当サイトでは、ジョリパットの高圧洗浄は圧を抑えて距離をとり、斜めから当てれば使えると考えています。
アイカ工業のジョリパットの改修カタログでも、既存の壁を塗り替える工法(ジョリパットプレミアムリフレッシュ)の最初の工程に「高圧洗浄」が挙げられています。ただしこれは塗り替えの前の工程で、日常の汚れ落としに使えるかどうかは、洗浄会社としての当サイトの見立てです。問題になるのは、強い圧をミーティアの凹凸に近距離で直角に当てたときで、骨材が飛んで模様が欠けると元には戻りません。
塗り壁を洗うときの考え方は次のとおりです。
- 目立たない場所で試してから始める: 建物の裏側や物置の陰など、仕上がりが見えにくい面で小さく試し、骨材が飛ばないかを確認します。
- 圧は控えめから上げていく: 最初から最大圧で当てず、汚れが緩む最小限の圧を探ります。
- ノズルは離し、斜めに当てる: 直角に至近距離で当てると穴の底に力が集中します。距離をとり、斜めから凹凸に沿わせるほうが、削らずに汚れを掻き出せます。
- 回転ノズルは避ける: 水流を回転させて一点に力を集めるタイプは、汚れは落ちますが塗り壁では骨材を削るおそれがあります。広角の扇状ノズルのほうが安全です。
「高圧洗浄は水が内部に入って乾かない」という説明も見かけますが、これも当て方の問題です。当サイトでは、至近距離で押し込むように当て続ければ水は入り、距離をとって流す使い方なら雨で濡れるのと大きくは変わらないと考えています。判断に迷う場合は、無理に圧を上げず、次に説明する薬剤で汚れを緩める方向に切り替えてください。
コケ・藻が出たときは薬剤を置いて流す
緑や黒の汚れが広がっている場合、水圧を上げるより薬剤で緩めるほうが壁に優しく、結果も安定します。
ミーティアのように凹凸のある壁では、こする力に頼らず「置いて待つ」タイプが向いています。
- レインボー薬品 コケとーるシャワー:そのままかけて放置するタイプ。広い面に均一にかけやすく、こすらずに済むため凹凸の壁と相性がよい製品です。
- 茂木和哉 屋外用 コケ・カビ取り 320ml:門袖や塀など、狭い範囲の緑汚れをピンポイントで処理したいときに扱いやすいサイズです。
手が届かない高さは、高圧洗浄機を無理に使うより、柄の伸びるブラシで届く範囲を丁寧に洗うほうが安全です。
薬剤を使うときは、必ず目立たない場所で試し、植栽や隣家への飛散に注意してください。コケ取り剤全般の使い方と選び方は「外壁のコケを重曹で落とす方法|落ちるコケの見分け方と掃除の注意点」で詳しく解説しています。
業者に頼む目安
自分で洗うか業者に任せるかの線引きは、高さと面積で決めるのが現実的です。
地上から手やブラシが届く範囲であれば自分で洗えますが、2階の壁面や足場が必要な高さは、洗浄そのものより転落のリスクが問題になります。
また、次のような状態が見えている場合は、洗浄より先に状態の確認をおすすめします。
- 触ると手に白い粉が付く(チョーキング)
- ひび割れがあり、そこから黒い筋が出ている
- 巣穴の縁が欠けて、下地の色が見えている
こうした壁は、洗う圧を上げるほど傷みます。洗って戻る汚れなのか、塗り替えの時期なのかを見極めてから作業に入ってください。自分で落とすときの手順と失敗例は「外壁のコケの取り方|失敗例と自分で落とすコツ・業者に頼む目安」でも解説しています。
ミーティアの壁の洗浄を相談したい方へ
クリリーンは、埼玉県と東京都で外壁洗浄を行っています。ジョリパットのような塗り壁も、現地で凹凸と汚れの状態を見たうえで、圧と薬剤を決めて洗浄の見積もりをお出しします。料金の目安は外壁洗浄の料金、ご依頼はお問い合わせ(見積無料)からどうぞ。
洗浄と塗り替えは別のサイクルで考える
当サイトでは、汚れが気になるたびに塗り替えるのではなく、まず洗って戻るかを見ることをすすめます。
洗浄は、当サイトでは半年から1年に1回を目安にしています。水アカやコケは定着するほど落としにくくなるため、汚れが薄いうちに洗うほうが、結果的に手間も費用も抑えられます。
塗り替えを考えるサイン
洗っても戻らなくなったときが、表面の保護や塗り替えを考えるタイミングです。
判断は、近くで一点を見るのではなく、数メートル離れて面で見ます。全体的に色がくすんで見える、光の当たり方で艶にムラが出ている、という状態は、汚れではなく表面の劣化が進んでいる可能性があります。
逆に、離れて見たときは問題なく、近づくと巣穴の底だけが黒いという状態なら、洗浄で戻る余地が残っています。塗り替えの見積もりを取る前に、一度洗ってから判断すると、余計な工事を避けられます。
よくある質問
Q. ミーティアの汚れが洗っても落ちないときは、塗り替えるしかありませんか?
A. 柄を一から作り直さずに色を塗り替える方法もあります。アイカ工業の改修カタログでは、ジョリパットフレッシュを「既存の意匠をそのままに、色を塗り替える」改修工法として紹介し、古くなったジョリパットの上からローラーで施工できるとしています。巣穴の形を残したまま色だけを戻せるので、まず洗浄で戻るかを見て、戻らなければ候補にしてください。
Q. ミーティアの洗浄を業者に頼むとき、何を伝えればよいですか?
A. 壁がジョリパットのミーティアであることと、気になっている汚れの場所(巣穴の底・壁の下部・北面など)を伝えてください。当サイトでは、作業の前に目立たない場所で試すか、圧とノズルの種類をどうするか、薬剤を使うかを業者に確認することをすすめています。
Q. 「ミーティア T4005」とは何ですか?色は何色から選べますか?
A. 柄がミーティアで、色がT4005という意味です。ミーティアは柄の名前で、色は「T」と4桁の番号の標準色から別に選びます。ジョリパットアルファ JP-100の標準色は、販売店の商品ページで全183色と案内されています。決めた色は、ミーティアで仕上げた見本で確かめてください。
Q. サイディングの家でもミーティアにできますか?
A. 下地と工法によります。施工の手引き(JP-100版)の下地はモルタル金ゴテ押さえ(平滑)などです。一方、アイカ工業の「ニチハ モエン大壁工法」のパターン一覧にもミーティアが載っており、サイディングの家で塗り壁にする工法もあります。できるかどうかは、今の外壁材と工法を業者に確認してください。
Q. 部分的に汚れた場所だけ塗り直せますか?
A. 部分補修は跡が残りやすい仕上げです。ミーティアの巣穴は吹き付けと金ゴテの押さえ加減でできるため、補修部分だけ表情が変わり、光の当たり方で境目が見えることがあります。まず洗浄で戻るかを確認するほうが現実的です。
Q. ミーティア仕上げの費用はどのくらいですか?
A. 下地、面積、足場の有無、柄の手間で変わるため、この記事では扱わず、別の記事にまとめています。ジョリパットの平米単価と費用の内訳は「ジョリパットの平米単価|ジョリパットとは・塗装費用やメリット・デメリット」をご覧ください。
まとめ
ジョリパットのミーティア仕上げは、吹き付けた玉を金ゴテで押さえて巣穴を残す柄で、色は標準色から別に選びます。要点は次の5つです。
- ミーティアは英語のmeteor(流星・隕石)で、柄の名前。「T4005」などは色の番号
- 施工の手引き(JP-100版)の工程は、シーラー、下吹き0.9kg/㎡、上吹き約3.0kg/㎡、5分以内のパターン付けの4つ
- 玉を詰めて吹くと巣穴が出ない。押さえ加減が意匠になるので、試し吹きの板で巣穴の量を決めて残しておく
- 気温5℃以下・湿度80%以上などの条件では不具合が起きる可能性があり、冬季の5℃以下ではノンフリーズの製品が推奨されている
- 汚れは巣穴の底と壁の下部に溜まる。水と柔らかいブラシから始め、高圧洗浄は圧を抑えて距離をとり斜めに当てる
ミーティアの壁は、洗浄と塗り替えを分けて考え、汚れが薄いうちに洗っておけば、柄の陰影を長く楽しめます。
参考情報
- アイカ工業|ミーティア仕上げ 施工の手引き(JP(W)-100 ミーティア・令和4年5月改訂)
- アイカ工業|ジョリパットアルファ JP-100 ラインナップ
- アイカ工業|ジョリパットネオ JQ-650 ラインナップ
- アイカ工業|ジョリパットネオ JQ-650 特長
- アイカ工業|ジョリパット∞ JQ-500 ラインナップ
- アイカ工業|JOLYPATE RENOVATION(改修カタログ)
- AICA OFFICIAL(YouTube)|ミーティア仕上げ/ジョリパット施工の手引き
- ペイントシティ|ミーティア仕上げ 施工の手引き(JQ(W)-650 ミーティア・平成23年11月改訂)
- アイカ工業|塗り壁材・外壁材/ジョリパット
- アイカ工業|塗板サンプル請求

