外壁塗装の塗料のおすすめは?種類別の耐用年数と単価のランキング、何年住むかで決める選び方と見積書の見方

外壁塗装の塗料のおすすめは?種類別の耐用年数と単価のランキング、何年住むかで決める選び方と見積書の見方

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外壁塗装の塗料に迷ったら、次の塗り替えまで何年その家に住むかで選ぶのが基本です。塗料メーカーのエスケー化研が示す期待耐用年数は、シリコンで10〜15年、ふっ素で15〜20年です。10〜15年ならシリコンやラジカル制御形、15年以上ならフッ素や無機が候補になります。ただし、同じグレードでも商品によって価格が違うため、最後は見積書に書かれた商品名で比べてください。

この記事でわかること

  • 選び方の軸: 次の塗り替えまで住む年数、外壁材、汚れやすさの3つで候補を絞ります。メーカーや商品の人気順で選ぶものではありません。
  • 種類別の耐用年数と単価: 比較サイトの単価と耐用年数、メーカーの期待耐用年数、同じメーカーの設計価格を、前提を分けて並べます。
  • 見積書の見方: 塗料欄の商品名から、メーカー・樹脂の種類・1液か2液か・塗り回数を読み取り、塗料を指定して2〜3社で比べる方法を説明します。
目次

外壁塗装の塗料は次の塗り替えまで何年住むかで選ぶ

外壁の塗料は、次の塗り替えまでその家に何年住むかを先に決めると、選ぶグレードが自然に絞れます。

ミツモアの単価の目安では、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素の順に高くなり、エスケー化研の期待耐用年数もこの順に長くなります。あと10年で住み替える予定の家に20年もつ塗料を選んでも、長持ちする分を使い切れません。反対に、長く住む家で安い塗料を選ぶと、塗り替えの回数が増えて足場代が何度もかかります。

住む年数で候補のグレードが決まる

塗り替えまでの年数をエスケー化研の期待耐用年数に当てはめると、候補のグレードが決まります。

エスケー化研は、よくある質問のページで、アクリル、ウレタン、シリコン、ふっ素の順に耐候性・耐久性が高くなり、期待耐用年数をアクリルで5〜8年、ウレタンで8〜10年、シリコンで10〜15年、ふっ素で15〜20年としています。同社もこの年数を言い切ってはおらず、立地や下地の状態で変わる目安です。

塗料の種類ごとの期待耐用年数(エスケー化研)0年5年10年15年20年アクリル5〜8年ウレタン8〜10年シリコン10〜15年ふっ素15〜20年無機・ラジカル制御形は、エスケー化研のこのページに年数の記載がありません

たとえば、10〜15年後にもう一度塗り替える予定ならシリコンかラジカル制御形、15年以上は塗り替えたくないならフッ素か無機が候補です。住み替えや建て替えの予定が10年以内なら、シリコンより上のグレードを選ぶ理由は小さくなります。

総額ではなく1年あたりで比べる

1年あたりの費用は、総額を期待耐用年数で割って出し、長く住む家ほど高いグレードが割安になる場合があります。

総額だけを見ると高いグレードほど高くなりますが、何年もつかで割ると差が縮まることがあります。計算の例と、足場代を含めた総額の目安は「外壁塗装の相場|30坪の費用目安と塗料別の単価、内訳と計算方法」の「1年あたりの費用で比べる」で解説しています。

外壁塗料の種類と耐用年数・単価

外壁塗料の主な種類は、アクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル制御形、フッ素、光触媒、無機の7つです。

下の表は、比較サイトのミツモアが示す1㎡あたりの単価と耐用年数に、エスケー化研の期待耐用年数を別の列で並べたものです。2026年10月22日に当サイトが確かめた数字で、2つの年数は出し方が違うため、1つの数字にまとめていません。

種類 単価(1㎡・ミツモア) 耐用年数(ミツモア) 期待耐用年数(エスケー化研)
アクリル 約1,200〜1,500円 約5〜7年 5〜8年
ウレタン 約1,600〜2,200円 約8〜10年 8〜10年
シリコン 約2,500〜2,800円 約10〜15年 10〜15年
ラジカル制御形 約2,200〜4,000円 約12〜16年 記載なし
フッ素 約3,500〜5,000円 約15〜20年 15〜20年
光触媒 約3,500〜5,500円 約16〜22年 記載なし
無機 約3,500〜5,500円 約15〜25年 記載なし

ミツモアの単価と耐用年数は、何回塗りの単価か、材料と施工のどこまでを含むかが書かれておらず、ミツモア自身も「相場や耐用年数はあくまで参考値」としています。たとえば駅探PICKSの記事(2023年7月28日更新)はシリコンの耐用年数を約7〜10年としており、サイトによって数字がずれます。比較サイトの表は、グレードの並びと大まかな差を見るために使ってください。

アクリル・ウレタン

アクリルとウレタンは、ミツモアの単価の目安で最も安い一方、エスケー化研の期待耐用年数は10年以下です。

エスケー化研の期待耐用年数は、アクリル5〜8年、ウレタン8〜10年です。次の塗り替えまでの間に足場を組む回数が増えるため、外壁全体を塗る場面では、費用を最優先する場合や、短い期間だけもてばよい場合の選択肢になります。

シリコン

シリコンは、エスケー化研の期待耐用年数で10〜15年、単価はフッ素より低い中間のグレードです。

エスケー化研の期待耐用年数は10〜15年、ミツモアの単価は1㎡あたり約2,500〜2,800円です。同じ「シリコン」でも、1液と2液、水性と溶剤、低汚染の機能の有無で商品の価格が変わります。この違いは、この記事の後半の「同じグレードでも商品で価格が違う」で説明します。

ラジカル制御形

ラジカル制御形は、日本ペイントが設計価格表で製品の分類に使っている名前で、価格はシリコンと近い帯にあります。

日本ペイントの設計価格表では、「パーフェクトトップSi」が「1液水性ラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料」と書かれています。ミツモアは耐用年数を約12〜16年としていますが、エスケー化研のよくある質問には年数の記載がありません。年数は、見積書に書かれた商品のメーカー資料で確かめてください。

フッ素

フッ素は、エスケー化研の期待耐用年数で15〜20年と、4種類の中で最も長持ちするグレードです。

ミツモアの単価は1㎡あたり約3,500〜5,000円で、シリコンより高くなります。くらしのマーケットが出店している外壁の業者に行ったアンケート(回答数・時期の記載なし)では、フッ素について、次に塗り替えるときの下塗りの料金が高くなるため基本的には勧めない、という意見も紹介されています。

無機・光触媒

無機と光触媒は、ミツモアの単価で1㎡あたり約3,500〜5,500円と、最も高い帯の塗料です。

ミツモアは無機の耐用年数を約15〜25年、光触媒を約16〜22年としています。エスケー化研のよくある質問には、どちらも年数の記載がありません。無機の塗料は商品ごとに中身の作り方が違うため、名前だけで比べないほうが安全です。理由は、この記事の後半の「「無機」「ラジカル」は名前だけで比べない」で説明します。

外壁塗料のランキングはグレードの順で見る

外壁塗料をランキングで選ぶなら、メーカーや商品の人気順ではなく、耐候性の高いグレードの順で見ます。

塗料のメーカーや商品の順位を示した公的な調査や、樹脂の種類ごとの出荷量のランキングは、当サイトが確かめた範囲では見つかりませんでした。根拠のある順位として使えるのは、メーカーが示す耐候性の順です。

順位 種類 期待耐用年数(エスケー化研) 単価の目安(1㎡・ミツモア)
1位 ふっ素 15〜20年 約3,500〜5,000円
2位 シリコン 10〜15年 約2,500〜2,800円
3位 ウレタン 8〜10年 約1,600〜2,200円
4位 アクリル 5〜8年 約1,200〜1,500円
参考 無機・ラジカル制御形 記載なし 無機 約3,500〜5,500円/ラジカル制御形 約2,200〜4,000円

順位はエスケー化研の「アクリル、ウレタン、シリコン、ふっ素の順に耐候性、耐久性が高くなります」という説明に沿って並べています。無機とラジカル制御形は、同じ物差しの年数が示されていないため、順位に入れていません。

業者アンケートで名前が挙がる塗料

くらしのマーケットのアンケートでは、プロのおすすめとしてラジカル塗料、ハイブリッド型塗料、フッ素樹脂塗料が挙がっています。

ラジカル塗料は「塗りやすい」「価格とのバランスがいい」という意見が紹介されています。ただし、アンケートの回答数と実施時期は書かれていないため、何社のうち何社が選んだかは分かりません。人気の目安として読み、自分の家に合うかは住む年数と外壁材で決めてください。

同じグレードでも商品で価格が違う

日本ペイントの設計価格では、同じフッ素でも商品によって1㎡あたり1,880円の差があります。

1液ファインフッソUVは6,230円、ファインDFセラミックは8,110円です。

下の表は、日本ペイントの設計価格表(2026年7月1日現在)のうち、戸建住宅等で施工面積100㎡以上300㎡未満の材工価格を、同じ下塗り(パーフェクトサーフ・平滑仕上げ)で3工程塗る行だけ抜き出したものです。設計価格は、下塗りから上塗りまでの材料と施工の価格で、足場代、下地調整代、養生代、諸経費、消費税は含まれていません。前提が違うため、上の比較サイトの単価とは並べず、別の表にしています。

商品名 日本ペイントの分類 設計価格(1㎡)
ファインSi ターペン可溶2液形シリコン系 5,730円
1液ファインシリコンセラUV ターペン可溶1液反応硬化形セラミック変性シリコン 5,830円
パーフェクトトップSi 1液水性ラジカル制御形ハイブリッド高耐候性 5,940円
1液ファインフッソUV ターペン可溶1液形フッ素樹脂系 6,230円
ファインシリコンフレッシュⅡ 超低汚染形ターペン可溶アクリルシリコン 6,930円
ファインフッソ ターペン可溶2液形フッ素樹脂系 8,020円
ファインDFセラミック ターペン可溶2液超低汚染形セラミック変性フッ素 8,110円

この表では、1液のフッ素(6,230円)が、超低汚染形のアクリルシリコン(6,930円)より低くなっています。分類名を見ると、超低汚染形や2液形の商品が高い側に並んでおり、樹脂の名前だけでは価格が決まらないことが分かります。設計価格は工事費を積算するときの基準で、実際の見積もりの相場ではありません。同じメーカーの中でグレードと価格の関係を見る物差しとして使ってください。

1液と2液

2液の塗料は、使う直前に主剤と硬化剤を混ぜるタイプで、1液より下地への付着性が優れるとされます。

エスケー化研は、2液は反応して硬化するタイプのため幅広い下地に使え、下地への浸透性と付着性は1液より優れていると説明しています。上の表でも、同じフッ素で2液のファインフッソは8,020円、1液のファインフッソUVは6,230円と、2液のほうが高くなっています。

水性と溶剤

水性と溶剤(油性)の塗料は、エスケー化研の説明では性能に大きな差はありません。

エスケー化研は、水性は溶剤形よりにおいが少ない一方、5℃以下の低い気温では使えないため、寒冷地などでは溶剤形が向くとしています。住みながら工事をする家や、隣の家との距離が近い家では、においの少なさを理由に水性を選ぶ考え方もあります。

「無機」「ラジカル」は名前だけで比べない

「無機」「ラジカル制御形」という名前には、当サイトが確かめた範囲では、規格で決まった区分が見つかりませんでした。

そのため、同じ「無機塗料」という名前でも、中身や性能は商品ごとに違います。比べるときは名前ではなく、メーカーの資料に書かれた樹脂の種類、1液か2液か、期待耐用年数、規格への適合を見てください。

JIS K 5658の対象は2液形の3種類

建築用の耐候性上塗り塗料の規格JIS K 5658は、ふっ素・シリコーン・ポリウレタンの2液形の塗料を対象にしています。

JIS K 5658の適用範囲には、コンクリートやモルタルの面の仕上げに使う上塗り塗料で、主要原料がふっ素樹脂、シリコーン樹脂またはポリウレタン樹脂を用い、主剤と硬化剤を混ぜて硬化させる塗料に適用すると書かれています。カタログに規格番号が書かれていたら、どの規格のどの区分に適合するとしているのかを業者やメーカーに確かめると、性能の比べ方がはっきりします。

無機を名乗る塗料にも有機が入っている

「無機塗料」として売られている塗料にも、有機の成分を混ぜて作られているものがあります。

たとえば、スズカファインの「水性無機コートSi」は、無機ポリマーを主体にしながら、有機物質をハイブリッドして適度な柔軟性を持たせ、ひび割れに強い塗膜にしたと説明しています。無機の成分がどれくらい入っているか、何年もつとしているかは商品ごとに違うため、見積書に無機と書かれていたら、商品名でメーカーの資料を確かめてください。各グレードの細かい違いは、今後この記事からつなぐ個別の記事で解説します。

外壁材に合う塗料を選ぶ

塗料は、今の外壁材と、前回塗った塗料に合うものを選ばないと、はがれや仕上がりの不良につながります。

外壁材と、塗料メーカーの資料に書かれた注意をまとめると、次のとおりです。

外壁の状態 塗料選びで確かめること 根拠
窯業系サイディング(塗りつぶす) 下塗りに窯業系サイディングの塗り替えに使える製品を使うか 日本ペイント設計価格表
窯業系サイディング(模様を残す) 透明のクリヤー塗料が使えるか。著しく傷んだ板には塗れない ポリマ工業
前回フッ素・光触媒・無機コートの外壁 密着しない場合があるため、試験塗装で確かめるか ポリマ工業
モルタル・コンクリート この面の上塗り塗料の規格(JIS K 5658)の表示がカタログにあるかを見て、適合の内容を確かめる JIS K 5658
ジョリパット 塗り替えに使える塗料と仕上げの選び方 当サイトの別記事

ポリマ工業は、窯業系サイディング専用のクリヤー塗料の資料で、サイディング材の種類(フッ素、光触媒、無機コートなど)によっては密着不良を起こす可能性があるため、あらかじめ試験塗装で密着性を確かめるよう求めています。ジョリパットの外壁の塗り替えは「ジョリパットの塗装・塗り替え」、サイディングの塗り替えの費用は「サイディング外壁塗装の塗り替え費用」で解説しています。

模様を残すクリヤーは傷みが進む前に

サイディングの模様を残すクリヤー塗料は、外壁の傷みが進む前に塗る必要があります。

クリヤー塗料は透明なので、色あせや汚れを隠せません。ポリマ工業は、著しく劣化したサイディング材に塗ると見た目が劣るため塗装を避けるよう書いており、高圧洗浄のあとに汚れが残っていると、クリヤーを塗っても汚れは落ちないとしています。模様を残したい場合は、色あせが目立つ前に業者に相談し、洗浄で汚れを落としきってから塗ってもらいます。

遮熱・低汚染などの機能とツヤの選び方

遮熱や低汚染の商品は設計価格で中ほどより上の帯にあり、ツヤや塗る厚さを変えても耐久性はほぼ変わりません。

機能は「何に困っているか」で選びます。夏の室内の暑さを和らげたいなら遮熱、雨だれや排気ガスの汚れが目立つ立地なら低汚染形が候補です。

遮熱・低汚染の商品の設計価格

日本ペイントの設計価格では、遮熱や超低汚染の商品は1㎡6,830〜6,930円と、ファインSiより高い帯です。

ファインSi(2液形シリコン系)は5,730円です。

外壁用の遮熱塗料「水性サーモアイウォールSi」は6,830円(遮熱用の下塗りで3工程)、超低汚染形のアクリルシリコン「ファインシリコンフレッシュⅡ」は6,930円です。ただし、下塗りや液の種類も商品ごとに違うため、この差を機能の分だけの値段としては比べられません。汚れが目立つのが北側の壁だけ、といった場合は、塗装の前に洗浄で落とせるかを確かめる方法もあります。

ツヤと塗る厚さで耐久性はほぼ変わらない

エスケー化研によると、ツヤの有無や塗る厚さを変えても、塗料の耐久性はほぼ変わりません。

同社は、艶の差で耐久年数はほぼ変わらず、厚く塗っても性能が長持ちするわけではないので、決められた量に従って塗るよう書いています。ツヤは見た目の好みで選んでかまいません。外壁の色の選び方は「外壁サイディングの人気色ランキング」で紹介しています。色は小さな見本と広い壁で見え方が変わるため、大きめの見本板を屋外で見て決めてください。

迷ったときのおすすめの選び方

迷ったときは、住む年数・汚れやすさ・外壁材の3つを下の表に当てはめると、候補が1〜2種類に絞れます。

下の表は、この記事で紹介したメーカーの資料と比較サイトの数字をもとに、当サイトが整理した考え方です。特定の商品を勧めるものではありません。

家の状況 候補の塗料 理由
10年以内に住み替え・建て替えの予定 シリコン 期待耐用年数10〜15年で足り、設計価格でも低い帯(エスケー化研・日本ペイント)
10〜15年後にもう一度塗り替える シリコン、ラジカル制御形 シリコンの期待耐用年数10〜15年。ラジカル制御形は設計価格でシリコンと近い帯
15年以上塗り替えたくない フッ素、無機 ふっ素の期待耐用年数15〜20年。無機は商品ごとの資料で年数を確かめる
雨だれや排気ガスの汚れが目立つ 低汚染形の商品 超低汚染形の商品が設計価格表に別に並んでいる(日本ペイント)
サイディングの模様を残したい クリヤー塗料 傷みが進む前なら塗れる。前回の塗装によっては試験塗装が要る(ポリマ工業)

塗料が決まったら、その塗料が自分の家の外壁材と前回の塗装に合うかを、現地調査のときに業者に確かめてもらいます。業者の選び方は「外壁塗装の業者の選び方」で解説しています。

見積書の塗料名の見方

見積書の塗料欄は、商品名とメーカーを確かめれば、グレード・1液か2液か・水性か溶剤かまで読み取れます。

塗料の名前が「シリコン塗料」「高耐久塗料」とだけ書かれ、商品名が無い見積書では、何が塗られるかを比べられません。見積書の塗料欄は、次の順に確かめます。

見積書の塗料欄で確かめる順番1. 上塗りの商品名とメーカー(例:パーフェクトトップSi/日本ペイント)2. 樹脂の種類(シリコン・フッ素・無機など)をカタログで確かめる3. 1液か2液か、水性か溶剤か4. 下塗りの商品名(外壁材に合う製品か)5. 塗り回数(下塗り+上塗り2回など)と塗る面積(㎡)商品名が無く「シリコン塗料」「一式」だけの見積書は、商品名を書いてもらう

商品名が分かれば、メーカーのカタログで期待耐用年数や使える下地を確かめられます。日本ペイントの設計価格は、下塗りから上塗りまでの3工程で出されています。回数が2回とだけ書かれていたら、下塗りが別の行にあるかを確かめてください。見積書のほかの項目の読み方は「外壁塗装の見積書の見方」で解説しています。

塗料を指定して2〜3社で比べる

塗料を自分で選んだら、同じ商品名を指定して2〜3社に見積もりを頼むと、金額の差を正しく比べられます。

業者ごとに違う塗料で見積もりが出ると、金額の差が塗料の差なのか、工事の範囲の差なのかが分かりません。同じ商品名・同じ塗り回数・同じ面積でそろえて頼めば、残った差は足場や下地の補修など工事の中身の差になります。相見積もりの取り方は「外壁塗装の相見積もり」で解説しています。屋根の塗料と費用は「外壁と屋根の塗装の相場」にまとめています。

一括見積もりサイトを使う

近くに頼める業者が無い場合は、一括見積もりサイトを使うと、1回の申込で複数の会社の見積書をそろえられます。

たとえばハピすむは、最大3社のリフォーム会社を無料で紹介する一括見積もりサイトで、外壁塗装も対象です。申し込むと、内容の確認や現地調査の日程の調整で電話がかかってくる前提で使ってください。届いた見積書は、上の図の順に塗料の商品名・塗り回数・面積を並べて比べます。

汚れが気になるだけなら塗装の前に洗浄の見積もりも

外壁のコケ・カビ・黒ずみが気になるだけなら、塗料を選ぶ前に、洗浄で落とせるかを確かめる方法もあります。

塗装は、塗膜が傷んで外壁を守れなくなったときに塗り直す工事です。チョーキングやひび割れ、塗膜のはがれが無く、表面の汚れだけが目立つ段階なら、洗浄で見た目が戻る場合があります。洗浄だけで済むかどうかの見分け方は「外壁洗浄だけでいい?高圧洗浄で外壁の汚れを洗う・屋根や外壁塗装洗浄の相場」で解説しています。

外壁洗浄の見積もりを取りたい方へ

クリリーンは、埼玉県と東京都で外壁洗浄を行っています。塗装の塗料を選ぶ前に、洗浄で落ちる汚れかどうかを確かめたい場合も、現地を見たうえで見積もりをお出しします。料金の目安は外壁洗浄の料金、ご依頼はお問い合わせ(見積無料)からどうぞ。

よくある質問

Q. 無機塗料なら30年もちますか。

A. 比較サイトのミツモアは、無機の耐用年数を約15〜25年としています。30年もつと書いたメーカーの資料は、当サイトが確かめた範囲では見つかりませんでした。年数は立地や下地で変わる目安で、エスケー化研は厚く塗っても長持ちするわけではないとしています。業者に年数を示されたら、商品名とメーカーの資料を見せてもらってください。

Q. 2026年の値上げは、水性と溶剤で幅が違いますか。

A. メーカーの発表では、溶剤系のほうが値上げの幅が大きくなっています。日本ペイントは2026年6月1日出荷分から溶剤系25〜35%・水性20〜30%、関西ペイントは6月15日出荷分から溶剤系20〜35%・水性15〜30%の値上げを発表しました。値上げ前に更新された単価の表と、今の見積書の金額が合わないことがあるため、表の更新日を見て読んでください。

Q. 冬や雨の多い時期でも塗装できますか。

A. 気温と湿度に条件があります。エスケー化研は、水性塗料は5℃以下の低い気温では使えないとしています。ポリマ工業は、クリヤー塗料の資料で、雨や雪、強い風が予想されるときや、湿度80%以上・気温5℃以下のときは施工を避けるよう書いています。工事の時期は、使う塗料の条件と天気の予報を見て業者と決めてください。

Q. 見積書の単価が設計価格より安いのは問題ですか。

A. 安いだけで問題とは言えません。設計価格は工事費を積算するときの基準で、実際の見積もりの相場ではありません。日本ペイントは施工面積300㎡以上では別の低い価格(パーフェクトトップSiで4,570円)も示しています。単価が低いときは、商品名と塗り回数が見積書に書かれているかを確かめてください。

Q. 濃い色を選ぶと価格は変わりますか。

A. 設計価格の表からは分かりません。日本ペイントの設計価格表には、遮熱形などのページに、材工価格は白・標準色・調合した淡彩色で算出したという注記があります。濃い色や特別な色を選ぶ場合は、同じ商品名で色を指定して見積もりを取り、価格が変わるかを業者に確かめてください。

Q. 屋根も外壁と同じ塗料で塗れますか。

A. 屋根には屋根用の塗料を使います。日本ペイントの設計価格表でも、化粧スレート屋根用の塗料は外壁用とは別の製品として並んでいます。外壁と屋根で次の塗り替え時期をそろえたい場合は、期待耐用年数が近いグレードを選ぶと、足場を1回で済ませやすくなります。

まとめ

外壁塗装の塗料は、次の塗り替えまで何年住むかで、選ぶグレードがほぼ決まります。

  • エスケー化研の期待耐用年数は、アクリル5〜8年、ウレタン8〜10年、シリコン10〜15年、ふっ素15〜20年です。10〜15年ならシリコンやラジカル制御形、15年以上ならフッ素や無機が候補です。
  • メーカーや商品の公的なランキングは見つかりません。順位で見るなら、耐候性の高いグレードの順で見てください。
  • 日本ペイントの設計価格では、同じグレードでも商品で1㎡あたり1,000〜2,000円ほど違い、1液のフッ素が超低汚染のシリコンより低い例もあります。名前のグレードだけで価格は決まりません。
  • 「無機」「ラジカル制御形」には規格で決まった区分が見つからず、無機を名乗る塗料にも有機が入っています。商品名でメーカーの資料を確かめてください。
  • 見積書では、商品名・メーカー・1液か2液か・下塗り・塗り回数・面積を確かめ、同じ商品名を指定して2〜3社で比べてください。

参考情報

記事監修者

記事監修者

齋藤 誠
(外壁洗浄専門店クリリーン 代表)

外壁洗浄専門店クリリーンの代表を務める、齋藤 誠(さいとう まこと)です。外壁洗浄・外壁塗装の分野で11年の実務経験を持ち、これまでに累計1,000件以上の施工に携わってきました(2026年時点)。
もともとは外壁塗装の職人として現場に立ち、住まいを守るためのメンテナンスに取り組んできました。その経験のなかで、外壁洗浄が果たす役割の大きさを実感しています。
外壁洗浄には美観を整える目的もありますが、それだけではありません。外壁に発生したカビやコケは乾きにくく、放置すると住まいの劣化を早める恐れがあります。ブラシや薬液による洗浄で汚れを取り除くことは、外壁の劣化を少しでも遅らせることにつながると考えています。
こうした考えのもと、クリリーンでは外壁材や汚れの種類に応じた適切な洗浄を提案しています。

→ 監修者プロフィールの詳細はこちら

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