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外壁塗装をいつするかは、季節の名前よりも、塗る日の気温・湿度・結露・雨・風で決まります。国の工事の標準仕様書と塗料メーカーの資料は、気温5℃以下、湿度85%以上、結露のときは塗らないとしています。この記事では、その条件を原文で示したうえで、気象庁の平年値から東京と埼玉の月ごとの気温と雨の日数を表にし、季節ごとの向き不向き、冬・梅雨・夏に塗るときの注意点、塗り替えを考えるサインと段取りまでをまとめます。
この記事でわかること
- 塗ってよい条件: 気温5℃以下、湿度85%以上、結露、雨のおそれ、強い風のときは塗りません。国土交通省の標準仕様書と塗料メーカーの資料が同じ条件を挙げています。
- 計画しやすい時期: 東京・埼玉の平年値では、氷点下まで冷え込む日が無く、雨の日も月に10日ほどまでの4〜5月と11月ごろが、計画を立てやすい時期です。
- 冬・梅雨も塗れる: 条件を守れば冬や梅雨にも塗れますが、塗れない日が出て、乾くのにも時間がかかることを見込んでおきます。
外壁塗装の時期は、季節より塗る日の気温・湿度・雨で決まる
外壁塗装はどの季節でもできますが、塗る日に気温・湿度・結露・雨・風の条件を外していれば、その日は塗りません。
「春と秋がよい」という説明を見かけますが、決め手は季節そのものではありません。塗料は塗ったあと乾いて固まり、膜になって壁を守ります。乾く途中で冷え込んだり、湿気や雨に当たったりすると、膜がうまくできません。そのため、国の仕様書も塗料メーカーも、塗ってよい日の条件を数字で決めています。
下の表は、国の標準仕様書と塗料メーカー2社の資料に書かれた、塗装を避ける条件です。
| 資料 | 塗装を避ける条件(原文の要点) | 例外・補足 |
|---|---|---|
| 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版 18.1.6 | 気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合/外部は降雨のおそれのある場合又は強風時 | 採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない |
| アステックペイント「塗装仕様書 Ver.23.2」 | 5℃以下、湿度85%以上/雨・強風・結露等の悪天候及びこれらが予想される場合 | 工程の間の時間は「25℃」での値で示されている |
| 菊水化学工業「テクニカルデータ」(2025年8月5日 第6版) | 気温が5℃以下、湿度が85%以上又は結露の発生が考えられる場合/降雨、降雪又はそのおそれのある場合及び強風時 | 夏に屋外で施工する場合は、急な乾燥を防ぐため覆う |
国の標準仕様書が定める塗装の条件
国土交通省の標準仕様書は、気温5℃以下・湿度85%以上・結露のときと、雨のおそれや強風のときは、外部の塗装をしないと定めています。
国土交通省の「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版は、国の建物の工事で使う標準の仕様です。18.1.6「施工管理」に「気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない」とあり、続けて「外部の塗装は、降雨のおそれのある場合又は強風時は、原則として、行わない」とあります。古い建物の塗り替えに使う「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版の7.1.6にも同じ文があります。戸建て住宅にそのまま適用される決まりではありませんが、塗ってよい日を考えるときの基準になります。
塗料メーカーの資料も同じ条件を挙げている
塗料メーカーの施工の資料も、5℃以下・湿度85%以上・結露・雨・強風のときは施工を避けるよう書いています。
アステックペイントの「塗装仕様書 Ver.23.2」は、施工上の注意として「5℃以下、湿度85%以上での施工は避けてください」と書き、雨・強風・結露などの悪天候や、それが予想される場合も避けるとしています。菊水化学工業のテクニカルデータは、気温5℃以下、湿度85%以上、結露が考えられる場合は「塗膜の乾燥過程で種々の欠陥を生ずることがある」ので施工を避ける、と理由まで書いています。実際の工事では、使う塗料のカタログや仕様書にある条件が優先されます。
乾き方は気温で変わる
塗料が乾くまでの時間は気温で変わり、寒い時期は次の工程まで長く待つ必要があります。
国の標準仕様書は、下塗り・中塗り・上塗りの間をあける時間と仕上げのあとの養生の時間について、「材料の種類、気象条件等に応じて適切に定める」としています(18.1.4)。アステックペイントの仕様書でも、工程の間の時間は「5時間以上(25℃)」のように25℃のときの値で示されています。気温が低い日は乾くのが遅くなるため、同じ工事でも冬は1日に進められる工程が少なくなることがあります。
東京・埼玉の月別の気温と雨(気象庁の平年値)
気象庁の平年値を見ると、東京・埼玉で雨の日が少ないのは冬、冷え込む日が無く雨の日も多くないのは4〜5月と11月です。
クリリーンが外壁洗浄を行っている東京都と埼玉県について、気象庁の平年値(1991〜2020年の30年間の平均)を月ごとにまとめました。埼玉県は、湿度の平年値がある熊谷(熊谷地方気象台)の値です。「降水1mm以上の日数」は1日に1mm以上の雨が降った日の数で、塗装を休む日の目安になります。「日最低0℃未満の日数」は、朝などに氷点下まで冷え込んだ日の数です。
東京の平年値
| 月 | 平均気温 | 日最低気温 | 湿度 | 降水量 | 降水1mm以上の日数 | 日最低0℃未満の日数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 5.4℃ | 1.2℃ | 51% | 59.7mm | 4.5日 | 8.1日 |
| 2月 | 6.1℃ | 2.1℃ | 52% | 56.5mm | 5.2日 | 5.1日 |
| 3月 | 9.4℃ | 5.0℃ | 57% | 116.0mm | 9.2日 | 0.3日 |
| 4月 | 14.3℃ | 9.8℃ | 62% | 133.7mm | 9.5日 | 0日 |
| 5月 | 18.8℃ | 14.6℃ | 68% | 139.7mm | 10.1日 | 0日 |
| 6月 | 21.9℃ | 18.5℃ | 75% | 167.8mm | 11.6日 | 0日 |
| 7月 | 25.7℃ | 22.4℃ | 76% | 156.2mm | 10.5日 | 0日 |
| 8月 | 26.9℃ | 23.5℃ | 74% | 154.7mm | 7.9日 | 0日 |
| 9月 | 23.3℃ | 20.3℃ | 75% | 224.9mm | 11.0日 | 0日 |
| 10月 | 18.0℃ | 14.8℃ | 71% | 234.8mm | 10.5日 | 0日 |
| 11月 | 12.5℃ | 8.8℃ | 64% | 96.3mm | 7.4日 | 0日 |
| 12月 | 7.7℃ | 3.8℃ | 56% | 57.9mm | 5.2日 | 1.6日 |
熊谷(埼玉県)の平年値
| 月 | 平均気温 | 日最低気温 | 湿度 | 降水量 | 降水1mm以上の日数 | 日最低0℃未満の日数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 4.3℃ | -0.4℃ | 53% | 36.5mm | 3.1日 | 18.4日 |
| 2月 | 5.1℃ | 0.3℃ | 52% | 32.3mm | 3.8日 | 13.6日 |
| 3月 | 8.6℃ | 3.6℃ | 55% | 69.0mm | 7.6日 | 3.4日 |
| 4月 | 13.9℃ | 8.6℃ | 60% | 90.7mm | 8.4日 | 0日 |
| 5月 | 18.8℃ | 13.9℃ | 64% | 115.1mm | 9.6日 | 0日 |
| 6月 | 22.3℃ | 18.3℃ | 73% | 149.5mm | 11.7日 | 0日 |
| 7月 | 26.0℃ | 22.3℃ | 76% | 169.8mm | 12.1日 | 0日 |
| 8月 | 27.1℃ | 23.3℃ | 74% | 183.3mm | 9.9日 | 0日 |
| 9月 | 23.3℃ | 19.7℃ | 75% | 198.2mm | 11.4日 | 0日 |
| 10月 | 17.6℃ | 13.7℃ | 71% | 177.1mm | 9.3日 | 0日 |
| 11月 | 11.7℃ | 7.2℃ | 65% | 53.5mm | 5.4日 | 0.1日 |
| 12月 | 6.5℃ | 1.8℃ | 58% | 30.9mm | 3.5日 | 9.0日 |
下の図は、雨の日数と冷え込む日数を月ごとに並べたものです。
表の湿度は月の平均で、塗る日の湿度ではない
表の湿度は1か月の平均なので、85%を下回っていても、雨の日や朝の湿度が85%を超えることはあります。
標準仕様書の「湿度が85%以上」は、塗るその時の湿度のことです。東京の湿度の平年値は一番高い7月でも76%ですが、これは晴れの日も雨の日も、昼も夜も合わせた平均です。雨の日や雨上がりの朝は、平均より湿度が高くなることがあります。結露も平年値からは分からず、その日の朝に壁がぬれているかで判断されます。表は「どの月に雨の日や冷え込む日が多いか」を比べる材料として使い、塗るかどうかはその日の天気で決まると考えてください。
季節ごとの向き不向き
平年値で比べると、春の4〜5月と秋の11月は冷え込む日が無く雨の日も多くない時期で、梅雨・夏・冬はそれぞれ気をつける点があります。
上の平年値と国の仕様書の条件から、当サイトでは季節ごとの特徴を次のように整理しています。
| 季節 | 平年値で見た特徴(東京) | 塗装で気をつけること |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 4〜5月は日最低気温9.8〜14.6℃、湿度62〜68%。3月は熊谷で冷え込む日が3.4日 | 3月は朝の冷え込み。雨の日は月に9〜10日ほど |
| 梅雨(6月〜7月中旬) | 6月は雨の日11.6日、湿度75% | 雨で塗れない日が増える。雨上がりも壁が乾くまで待つ |
| 夏(7月下旬〜8月) | 8月は雨の日7.9日。最高気温30℃以上の日が東京22.6日・熊谷23.1日 | 急な乾燥を防ぐ養生。夕方からの天気の崩れ |
| 秋(9〜11月) | 9〜10月は雨の量が多く雨の日10〜11日。11月は雨の日7.4日、湿度64% | 9〜10月は雨で休む日。11月は朝晩の気温が下がり始める |
| 冬(12〜2月) | 雨の日4.5〜5.2日、湿度51〜56%。熊谷は1月に冷え込む日が18.4日 | 気温5℃以下の朝晩と結露。乾くのに時間がかかる |
春(3〜5月)は4〜5月が塗りやすい
春のうち4〜5月は、氷点下まで冷え込む日が無く、湿度の平年値も60%台で、計画を立てやすい時期です。
東京の4月の日最低気温の平年値は9.8℃、5月は14.6℃で、氷点下になる日はありません。一方、3月は東京の日最低気温の平年値が5.0℃で、熊谷では氷点下の日が平年で3.4日あります。春に塗るなら、朝の冷え込みが残る3月より、4〜5月のほうが計画を立てやすいと当サイトでは考えています。雨の日は4〜5月も月に9〜10日ほどあるので、雨で休む日は見込んでおきます。
秋(9〜11月)は11月が雨の日が少ない
秋は月によって差が大きく、雨の日が少ないのは11月、雨の量が多いのは9〜10月です。
東京の降水量の平年値は10月が234.8mm、9月が224.9mmで、1年のうちこの2か月が最も多くなっています。雨の日数(降水1mm以上)は9月11.0日、10月10.5日で、梅雨の6月(11.6日)と同じくらいです。11月は雨の日が7.4日、湿度64%で、熊谷でも氷点下の日は平年0.1日です。「秋がよい」と言われるときは、9〜10月と11月で雨の日数が違うことを知っておくと、工期の見通しを立てやすくなります。
梅雨と秋の長雨の時期に塗る場合
梅雨や秋の長雨の時期も塗装はできますが、雨の日と雨上がりは塗れないので、工事が延びやすくなります。
国の標準仕様書は、外部の塗装は「降雨のおそれのある場合」は原則として行わないとしています。雨が降っている日だけでなく、降りそうな日も塗らないということです。梅雨の時期は雨の日が多く、塗れない日が続くことがあります。足場を組んだまま待つ日数が増えると、そのぶん生活への影響も長くなります。
梅雨入り・明けの平年日
関東甲信の梅雨入りの平年日は6月7日ごろ、梅雨明けは7月19日ごろで、この間は雨の日が多くなります。
気象庁によると、関東甲信の梅雨入りの平年は6月7日ごろ、梅雨明けの平年は7月19日ごろです(1991〜2020年の平均)。梅雨入り・明けの日は年によって前後します。梅雨の時期に工事を予定するときは、業者に雨の日の扱いと、工期がどのくらい延びる可能性があるかを先に聞いておきます。
雨の翌日は壁が乾くまで待つ
雨がやんでも、壁に水気が残っているうちは塗りません。壁が乾くのを待ってから塗り始めます。
アステックペイントの仕様書は、塗装する下地は「清浄かつ、十分に乾燥させる」としています。国の標準仕様書も、結露などで乾燥に向かない場合は塗装しないとしています。塗装の前に行う高圧洗浄のあとも、壁が乾くまで時間を置きます。洗浄後の乾燥の考え方は「外壁塗装の高圧洗浄の時間が2時間?乾燥時間・水道代でのトラブル対策を解説」で、雨の日の洗浄については「外壁塗装で高圧洗浄が雑!トラブル・手抜き工事の事例や雨の日の屋根外壁洗浄」で解説しています。
夏(7〜8月)に塗る場合
夏も塗装はできますが、暑さで塗料が急に乾くのを防ぐ養生と、夕方からの天気の崩れに気をつけます。
梅雨明け後の8月は、東京の雨の日が7.9日と夏の中では少なめです。一方で、最高気温が30℃以上になる日は、平年で東京が8月に22.6日、熊谷が23.1日あります。菊水化学工業のテクニカルデータは、夏に屋外で施工する場合は「急激な乾燥を防止するため、シート類、ポリエチレンフィルムなどで覆う」としています。乾きすぎも、塗膜にとってはよくありません。
工事中は足場にシートを張り、窓のまわりも養生します(菊水化学工業の資料も、外装の塗り付けの前に直射日光、風、雨を防ぐシート掛けの養生を行うとしています)。暑い時期は、窓を開けられない時間やエアコンの室外機の扱いを、工事の前に業者に確かめておくと安心です。
冬(12〜2月)の外壁塗装はできるか
冬も外壁塗装はできますが、気温5℃以下の時間と結露を避ける必要があり、塗れる日と時間が限られます。
気象庁の平年値では、冬は雨の日が少なく、湿度も低い季節です。東京の1月は雨の日が4.5日、湿度51%で、雨の日数と湿度がともに1年で最も少ない月です。そのかわり、気温が国の仕様書の条件にかかりやすくなります。標準仕様書は、気温5℃以下や結露のときは塗装しないとしたうえで、「採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない」としています。冬に塗るときは、暖める・乾かす対策を含めて、どの日のどの時間に塗るのかを業者がどう組むかが大切です。
朝晩の冷え込みと結露
冬は日中に5℃を超えても、朝晩は5℃を下回る日があり、乾く途中で冷え込んだり結露したりすることがあります。
東京の1月の日最高気温の平年値は9.8℃、日最低気温は1.2℃です。日最低気温の1か月の平均が5℃より低いので、日中は5℃を超えても、朝晩は5℃を下回る日があることが平年値から読み取れます(熊谷の1月の日最低気温の平年値は-0.4℃です)。塗料は塗ってから乾くまでに時間がかかるため、日中に塗っても、乾ききらないうちに夕方の冷え込みや夜の結露に当たることがあります。菊水化学工業の資料は、こうした条件では「塗膜の乾燥過程で種々の欠陥を生ずることがある」としています。そのため当サイトでは、冬は「日中なら塗れる」とは考えず、塗る時間と工程の間の時間を業者に確かめることをおすすめしています。
埼玉北部は東京より冷え込む日が多い
熊谷の1月は日最低気温が0℃を下回る日が平年で18.4日あり、東京の8.1日の2倍以上です。
熊谷の1月の日最低気温の平年値は-0.4℃で、2月も氷点下の日が13.6日あります。12月は東京が1.6日なのに対し、熊谷は9.0日です。表は熊谷の値で、県内でも場所によって気温は違いますが、埼玉県で冬に塗る場合は、朝の冷え込みで塗り始めが遅れる日があることを見込んでおきます。
塗る日に塗ってよいかの決め方
その日の気温・湿度・結露・雨・風を順に確かめ、どれかに当てはまれば、原則としてその日は塗らずに待ちます。
下の図は、国の標準仕様書の条件をもとに、その日に塗ってよいかを確かめる順番を示したものです。標準仕様書は、気温・湿度・結露の条件について「採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない」とし、雨のおそれと強風についても「原則として」行わないと書いています。例外として塗るかどうかは、使う塗料の条件をもとに業者が判断します。
天気で工事が止まったときの考え方
雨や冷え込みで作業が止まるのは、塗膜を守るための判断で、無理に塗るよりも仕上がりの面で安心です。
条件を外した日に塗らないのは、国の仕様書と塗料メーカーの資料に沿った進め方です。工事の途中で「今日は塗れない」と言われたら、雨のおそれ、湿度、壁のぬれなど、どの条件で止めたのかを聞いておくと納得しやすくなります。工期が延びたときの扱い(追加の費用がかかるか、どの日まで延びるか)は業者ごとに違うので、契約の前に見積書と契約書で確かめておきます。
塗り替えを考える時期のサイン
塗り替えの時期は、季節より先に、壁の白い粉・ひび割れ・塗膜のはがれといった劣化のサインで考えます。
季節は「いつ塗るか」を決める材料で、「塗るかどうか」を決める材料ではありません。当サイトでは、次のような状態が見えたら塗り替えを考える時期、表面の汚れだけなら洗浄で見た目が戻る場合がある、と考えています。
| サイン | 見え方 | 確かめること |
|---|---|---|
| 白い粉が付く(チョーキング) | 壁を手でなでると白い粉が付く | ほかのサインと合わせて見る |
| ひび割れ | 壁や目地のまわりに細い線が入る | ひびの幅と数。広がっていないか写真で残す |
| 塗膜のはがれ・ふくれ | 塗った膜が浮いたり、めくれたりしている | 水が入っていないか。早めに業者に見てもらう |
| 目地(シーリング)のひび・すき間 | サイディングのつなぎ目が割れている、やせている | 塗装と同時に打ち替えるかを見積もりで確かめる |
| コケ・カビ・黒ずみ・雨だれ | 表面が緑や黒に汚れている | 塗膜が傷んでいなければ、洗浄で落ちる場合がある |
塗料の耐用年数から次の時期を考える
次の塗り替えまでの年数は、前回使った塗料の種類によって変わるため、塗料の耐用年数も合わせて見ます。
前回の塗装からの年数は、塗り替えを考えるきっかけになります。ただし、何年で塗り替えるかは塗料の種類によって違い、一律の年数はありません。塗料ごとの耐用年数の目安と選び方は「外壁塗装の塗料のおすすめは?種類別の耐用年数と単価のランキング、何年住むかで決める選び方と見積書の見方」で解説しています。新築時や前回の塗装の書類が残っていれば、使った塗料の名前を確かめておくと、業者との話が早く進みます。
汚れだけなら洗浄で済む場合もある
コケやカビ、黒ずみなど表面の汚れが気になるだけなら、塗装の前に洗浄で落ちるかを見てもらう方法もあります。
塗膜が傷んでいなければ、汚れを洗い落とすだけで外壁の見た目が戻ることがあります。汚れを理由に塗装を急ぐ前に、洗浄で足りるかどうかを確かめておくと、塗り替えの時期を落ち着いて決められます。
外壁の汚れを洗浄で落としたい方へ
クリリーンは、埼玉県と東京都で外壁洗浄を行っています。塗装の前に、汚れが洗浄で落ちるかどうかを現地で見て、見積もりをお出しします。料金の目安は外壁洗浄の料金、ご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。
時期が決まったら進める段取り
塗りたい時期が決まったら、その数か月前から見積もりを取り、業者を比べて、工事の日程と雨の日の扱いを決めます。
塗装に向く時期に工事をしたいなら、業者探しはその前に始めます。当サイトでは、次の順で進めることをおすすめしています。
- 自宅の劣化のサインを写真に撮り、塗りたい時期を決める
- 2〜3社に見積もりを頼み、同じ条件で比べる(やり方は「外壁塗装の相見積もりのやり方|何社に頼むか・見積書の比べ方・断り方」)
- 費用が相場の範囲かを確かめる(目安は「外壁塗装の相場|30坪の費用目安と坪数・塗料別の単価、内訳と自分の家での計算方法」)
- 依頼先を決める前に、許可・保証・書面を確かめる(「外壁塗装の業者の選び方|依頼先の種類と許可・資格・保証の確かめ方、悪徳業者の見分け方」)
- 契約の前に、工事の予定日、雨や冷え込みで止まったときの扱い、工程の間の時間を聞いておく
「今の季節に塗らないと」と急かされたら
訪問営業で「今の季節に塗らないと手遅れになる」と言われても、その場で決める必要はありません。
塗れるかどうかはその日の条件で決まり、どの季節にも塗れない日と塗れる日があります。季節を理由に契約を急がせる話には、ほかの業者の見積もりと比べてから答えれば十分です。消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売で契約した場合は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面かメールなどでクーリング・オフができます。断り方や解除の方法は「外壁塗装の訪問販売は断っていい?よくある手口と断り方、クーリング・オフの条件と通知の出し方、悪徳業者の見分け方」で解説しています。
よくある質問
Q. 季節によって外壁塗装の費用は変わりますか。
A. 季節ごとの外壁塗装の費用を比べた公的な集計は見当たらず、当サイトでは季節で安い・高いとは言えないと考えています。費用は家の大きさ、塗料、足場、劣化の具合で変わります。時期で値段を判断するより、同じ時期に2〜3社の見積もりを取り、同じ条件で比べるほうが確かです。
Q. 冬に塗ると、仕上がりが悪くなりますか。
A. 気温5℃以下や結露の条件を外して塗れば、冬だから仕上がりが悪くなるとは限りません。菊水化学工業の資料は、気温5℃以下、湿度85%以上、結露のときに塗ると「塗膜の乾燥過程で種々の欠陥を生ずることがある」としています。冬は工程の間を長めに取ることもあるので、どの時間に塗り、次の工程までどのくらいあけるかを業者に聞いておきます。
Q. 台風が来そうなときは、工事はどうなりますか。
A. 国の標準仕様書は、外部の塗装は降雨のおそれのある場合や強風時は原則として行わないとしています。台風が近づく日は塗装を止めるのが基本です。足場のシートを畳むなどの対応は業者ごとに違うので、9〜10月に工事をするなら、強い風の予報が出たときの対応を契約の前に聞いておくと安心です。
Q. 梅雨の前に契約して、梅雨明けに塗ってもらうことはできますか。
A. 契約する日と工事をする日は別に決められるので、業者と相談して梅雨明け以降に工事を入れることはできます。関東甲信の梅雨明けの平年は7月19日ごろですが、年によって前後します。工事の予定日と、雨で延びたときにどこまでずらせるかを、契約書や見積書に書いてもらうと行き違いが防げます。
Q. 天気の条件を守って塗ったかは、あとから確かめられますか。
A. 消費者庁のリフォームの注意喚起のチラシは、工事の前後の写真などの記録をもらうよう勧めています。当サイトでは、契約の前に、作業した日ごとの日付・天気・行った工程と、雨や冷え込みで作業を止めた日の記録を出してもらえるかを聞いておくことをおすすめしています。記録があれば、条件を外した日に塗っていないかを、あとから業者と一緒に確かめられます。
Q. 1年のうち、工事を頼みにくい時期はありますか。
A. 業者の予約の込み具合を月ごとにまとめた公的な集計は見当たりません。気象の面では、4〜5月と11月は氷点下の日が無く雨の日も多くないため、この時期に工事を希望する人は早めに見積もりを始めておくと、日程を選びやすくなると当サイトでは考えています。
まとめ
外壁塗装の時期は、季節よりも塗る日の気温・湿度・結露・雨・風で決まり、東京・埼玉では4〜5月と11月ごろが計画しやすい時期です。
- 国の標準仕様書と塗料メーカーの資料は、気温5℃以下、湿度85%以上、結露、雨のおそれ、強風のときは原則として塗らないとしている(国の仕様書は採暖・換気を適切に行う場合を例外とする)
- 気象庁の平年値では、冷え込む日が無く雨の日も多くないのは4〜5月と11月。9〜10月は雨の量が多く、雨の日も月に10〜11日ある
- 梅雨(関東甲信は平年6月7日ごろ〜7月19日ごろ)は雨で塗れない日が増え、工期が延びやすい
- 夏は急な乾燥を防ぐ養生、冬は5℃以下の朝晩と結露に気をつける。熊谷は1月に氷点下の日が18.4日ある
- 表の湿度は月の平均で、塗るかどうかはその日の天気で決まる
- 塗り替えの時期は、白い粉・ひび割れ・はがれのサインと塗料の耐用年数で考え、汚れだけなら洗浄で済む場合もある
塗りたい時期が決まったら、その前から見積もりを取り、雨や冷え込みで止まったときの扱いまで業者に確かめてから契約してください。

